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瀬尾まいこさんの『戸村飯店 青春100連発』という小説。

さてさて、2024年最初の記事は読んだ本の話。

その前に「あけましておめでとうございます」を書くべきか考えつつ、もうすでに今年も通常モードだと感じている。

瀬尾まいこさんの『戸村飯店 青春100連発』(文春文庫)というタイトルの小説。

明るい雰囲気で物語が進むので読みやすかった。

大阪の下町にある「戸村飯店」という中華料理店。

ここに暮らす兄弟が話の中心になる。

兄のヘイスケと弟のコウスケ。

同じ大阪で育っても性格は違う。

兄のヘイスケが専門学校に通うために東京で暮らし始める。

ここから「大阪」と「東京」という雰囲気が違う場所が交互に登場するおかげで、人物たちの心の中がより分かりやすくなる。

青春は楽しいことばかりではなく、自分自身に悩み、何かを選択して時に出会いと別れがある。

個人的にある人物の言葉が心に響いた。

「さよならは、どうがんばったってつらい」

『戸村飯店 青春100連発』303ページ

大切な人が前に進む時は笑顔で応援してあげたいよね。

でも、本当はずっと楽しく一緒にいたいのが本音だったりする。

それでも相手により良い人生を歩んでほしい。

そんな気持ちが出ているなぁと感じた。

瀬尾さんの小説はやはり好き。

今年もよろしくね。

では、また。

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