世界初の「完全キャッシュレススタジアム」がスポーツ観戦を変える?!
2019年
プロ野球チームの本拠地スタジアムとして
世界初「完全キャッシュレス」がスタートしました。
そのスタジアムとは「東北楽天ゴールデンイーグルス」本拠地スタジアム「楽天生命パーク宮城」です。
完全キャッシュレスなので、当然現金は使えません。
使える決済方法は、以下の方法。
・スマホアプリを用いたコード決済の「楽天ペイ(アプリ決済)」
・電子マネーの「楽天Edy」
・共通ポイントサービスの「楽天ポイントカード」
・「楽天カード」「楽天銀行デビットカード」
・その他各種ブランドのクレジットカード、デビットカード
今日は、
なぜ、完全キャッシュレス化が成功したのか?
完全キャッシュレス化するメリットは何なのか?
この2点に焦点を当てていきたいと思います。
まず、現金を使えないとなると色々な混乱が起きそうですよね。
しかし、当日完全キャッシュレス化を知って入場した人は全体の95%だったそうです。(現地ランダムサンプリング調査より)
きちんと事前周知ができていたことが分かります。
では、なぜ完全キャッシュレス化が成功したのでしょうか?
それは「決済方法の豊富さ」によるところが大きいでしょう。
キャッシュレス化と言われているのに、「カードは使えません」「楽天Payしか使えません」だと、来場者支払いができずに困ってしまいます。
しかし、今回は楽天の各種決済方法に加えて、各ブランドのクレジット・デビッドカードを利用可能ということもあり、来場者はどれかしらの決済は利用できるという状況を作ることができていました。
これは決済方法を豊富に持っている楽天ならではの強みかと言えます。
成功した要因はわかりましたが、そもそもキャッシュレスになるとどんなメリットがあるのでしょうか?
確かに国がキャッシュレスを推進していますが、メリットが無ければ推進することは難しくなります。
「ファン」「加盟店」「事業者(楽天)」にきちんとメリットがあったから今回成功しました。
①「ファン」
ファンにとっては「お得で、便利」というメリットがあります。
たとえば楽天生命パークでは、楽天ペイで支払うとビールやソフトドリンクが割引されたり、グッズ購入ではポイント還元されるなど、さまざまなキャンペーンを実施しています。(2019年当時の情報です)
またファンにとって一番悲しいのは、「店舗で行列に並んでる時にホームランを見逃した」ことでしょう。
現金だと行列になりますが、キャッシュレス決済により、店舗の待ち時間短縮も期待できます。行列に並んだがために決定的な瞬間を見逃す、『惜しい』経験をするファンも減ることでしょう。
実際にキャッシュレス化してから行列が減っているそうです。
②「加盟店」
加盟店のメリットは、「店舗運営の効率化、人手不足の解消策」です。
そもそも現金が無いので、レジ締めが楽になります。
昨年1台に30分ほど要したレジ閉め作業が、完全キャッシュレス以降、10分になったという結果が出ているそうです。
閉店後の作業の負担は劇的に減ってるといえます。
それだけではなく、現金よりキャッシュレス決済する消費者のほうがリピート率が高く、購買単価も高い傾向にあるそうです。
③「事業者(楽天)」
それでは楽天にとってのメリットはなんでしょう。
それは、「これまでにないスタジアム体験を提供できる」ことです。
例えば、蓄積されたデータから『5回の裏にビールを買う人が多い』といったパターンが分かれば、売り子さんを適切なタイミングで必要な場所に派遣し、ファンにより観戦に集中してもらうことができます。
このように、ファンにとって「お得で便利」というだけでなく、ほかのスタジアムでは味わえない『快適さ』も提供できることは楽天にとってメリットと言えるでしょう。
このように、関わる人全ての人にメリットがあったから「完全キャッシュレス化」が成功したといえるでしょう。
この「完全キャッシュレス化」は日本のスポーツ観戦を変える可能性を秘めています。
完全キャッシュレスになれば、「購入が簡単・手軽」になります。
購入に時間がかからなければ、試合観戦に集中もできます。
購入の煩わしさもないので、消費拡大も見込めるでしょう。
そして、いずれは席に座りながらスマホで注文して、席まで届くサービスも夢ではありません。
そうすると
「家にいるのと同じくらいリラックスしながら」
「試合観戦の臨場感が味わえる」
という新たなスポーツ観戦が可能になります。
「完全キャッシュレス化」スタジアムは、このような可能性を秘めている取り組みだったのです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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