「起きていることがただ起きている」と ニュートラルな視点を持ちたい。
人は無意識にお手本を求めている。
こんな時にはこう考えればよい、
人生はこんな風に捉えればよい。
こういう状況ではこんな行いが望ましい……。
人間は「自分というあやふやな存在」に自信がなく、
いつだってお手本を求めている。
だから知らず知らずのうちに
自分より
すごく見える人
強そうな人
影響力のある人に
惹かれる。
その人たちの言動を真似て
自分の行いをなぞらわすことで、
なんだか自分が
正しいことをしているような気がしてくる。
ほんのわずかな時間、
自分の内面を確信で満たすことができる。
人は自分というものを正しく捉えることはできない。
人は自分が見えない生き物なのだ。
他人を「こんな人だ」と決めつけるのは
大の得意なのに、
肝心の自分は全く見えないのだ。
だから誰かから明言してもらいたがる。
そうやってこの不可解な存在の輪郭を確かめたいと切望している。
占いにハマる心理もそれと同じだ。
脳みその中でフツフツと止まない思考も、
自分で考えているようで
いつかどこかで見聞きしたものを
無意識のうちに記憶し、
再生しているだけだ。
自分とはそれほど当てにならないものなのだ。
だったら自分や他人にあれこれ意味を付けたがらずに
「起きていることがただ起きている」と
ニュートラルな視点を持ちたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?