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誰かを悪者にすることは、本当は誰もできない

むかしは自分の正しさを誰かに押しつけ、

相手をけしからんヤツだと思っていた。

同じように、

誰かの振りかざす正義のえじきになって、

非難を浴びることもあった。


いま考えてみると、

どっちもどっちだ。


自分の思う正しさにしがみつき、

それ以外を排除したがる。

そして自分自身も、

自分の作った枠に縛り付ける。


自分とは違う相手を

自分の思い通りに変えようとする攻撃は、

どんどんエスカレートしていく。


ところが

なにが正しいかなんて、

本当のところは

誰にも分らない。


なにをもって正しいというのか、

誰からしてみれば正しいのか。


ここを正せば

ここがほころぶ、

なんてことも往々にして起こりうる。


自分の思考こそが正しいと

思い込んでいるのは、

実はとても危険でこっけいな事である。


自分と相手から自由を奪い、

それでも「自分の正しさ」から絶対に手を離さない。


これは一歩引いてみると、

ただの幼稚さにも見える。


正しさを貫き通したいのなら、

まずは自分の中で完結してみせることが大事だ。


人間にはちゃんと頭脳があるのだから、

正しさに感化された人は、

自然にその人の行いにならう。


バランスの悪い偏った正しさを

振りかざしていないか、

自分で気づくのはむずかしい。


誰かを悪者にすることで、

自分を正当化するのは、

人間の常とう手段だ。


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