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不登校を経験した元教師の人生~きっかけ編~


始まりのお話

引きこもりの始まりのお話です。

この記事をご覧いただく前に、上の記事をご覧ください!


毎週の外出

私の人生が変わったきっかけは、「漫画の続きがなかった」こと。

何気ないことですが、これがなければ人生変わっていませんでした。

漫画の続きが読みたいとなり、1年近く家から出なかった私が、意を決して漫画を買いに行くことにしました。

まず、スウェット以外の服を着るのが久しぶりで、着替えた瞬間に体中の血液がぶわっと広がるのがわかりました。

生き返る時ってそんな感じなんだろうと思います。

服を着替えるって、生きる上で大切な行為だと、今でも実感しています。

そして、いざ出かけようとすると玄関に私の靴があり、ほこり1つ付いていませんでした。

1年間放置していた靴を、母がいつも気にかけてくれていたのだと思います。

その靴を眺めながら、おしりが痛くなるほど玄関に座っていました。


世界がでかい

ドアの向こうの景色は、10年以上見てきたはずでした。

1年ほど見ていなかったマンションの5階から見える、とにかくでかい世界は、「おお」と思わず声を漏らしてしまうものでした。

向こうが見えない所にずっと居たので、そんな日常も忘れていました。

その瞬間、緊張よりも感動が勝ったので、すんなりと外の世界に進みだすことができました。

それが無かったら、10分ほどの距離を歩いている途中に元の世界に逃げ帰っていたかもしれません。


たこ焼きとたい焼き、漫画とマンバ

目当ての本屋は、スーパーの2階にありました。

上りのエスカレーターの前に、たこ焼きとたい焼きを売る店があり、そこにはおじさんとおばさん、そして、今では見なくなったマンバギャルが元気にお客を呼び込んでいました。

そこの前をそそくさと通り過ぎ、本屋へ直行して、どうにか漫画を手に入れることができました。

とにかく早く帰りたかったので急いで帰ろうとすると、たこ焼き屋が目に留まりました。

おそらく、マンバギャルがその場では異様な存在に感じたからだと思います。

ふと、マンバギャルと目が合い、目を逸らした瞬間です。

「お兄さん、たこ焼き焼きたてやで!買っていってよ!」

と、当時の私にとっては銃弾より恐ろしい声が飛んできました。

私はその場を立ち去れませんでした。

お腹も空いていたのでしょう。

私はたこ焼きを買うことにしました。

すると、「お兄さん何の本買ったん?」とマンバギャルがグイグイ私の懐に入り込んでくるのでした。

渋々、買った漫画の名前を伝えました。

なんとそれがマンバギャルが好きな漫画と同じだったのです。

このやりとりがあり、たこ焼きを家に持って帰ったことが、私の歩む道を決めました。


母の涙とマンバのさやか

たこ焼きを家に持って帰ると、母にそれをあげました。

その時初めて見ました。母の涙。

泣きながらたこ焼きを受け取っていました。

私も泣いていました。

もう、胸がぐちゃぐちゃでした。母親の今までの苦労や悩んだ日々にこの時気付いたからです。

「今までごめん」ではなく「もう大丈夫やから」が真っ先に口からこぼれました。

それからというもの、漫画、たこ焼き、たまにたい焼きという月に数回の楽しみができました。

マンバギャルは漫画のやり取りで私のことを覚えてくれていました。

何度か話すうちに、さやか、2歳上、大学生、妹はマンバギャルではない、街の清掃ボランティアに参加している、『北の国から』が好き、サボテンを育てている、すっぴんが深田恭子さんに似ている、優しい、夢に向かって勉強しているということがわかってきました。

私は、『北の国から』が好きというのがわかったあたりから段々と気になり始めました。

18歳。初恋です。


初恋と誘い

すっかりたこ焼き屋に行く目的が変わりました。

そんなある日、おじさん(おやっさん)にバイトしないかと誘いを受けました。

自信がないとか、恐怖とか感じる前に即答でした。初恋相手が働いているという条件は何にも勝る条件でした。

次の日から働き始めました。

仕事を覚える達成感、作ったものが売れる喜び、親と年の近いおやっさんとおかみさんの優しさと厳しさ、先輩とバイト後の戯れ、後輩への責任感、初恋相手と働ける幸せ、そして、給料を手にした時の高揚感。

中学高校と体験できなかったものを一気に得ることができました。

家族以外のコミュニティが私を成長させ、自立させてくれたのでした。

自分でも信じられない変化です。ちょっと前まで家族とも会話をせず、部屋にこもりきりっだったわけですから。

それから、通信高校に進学する出会いがあり、教育大学を目指す出来事があり、教師になることができました。

現在は教師を退職して、生きづらさを抱える子どもたちをサポートするNPO法人の代表です。

当時では考えられなかった何不自由ない幸せな人生を歩んでいます。


と、これが私の人生が一変したきっかけです。

初恋がどうなったかはご想像におまかせします。


さて、ここまでご覧いただきどのように感じたでしょうか。

私が伝えたいのは、「これは全て偶然がかさなったのではない」ということです。

特別やラッキーではないのです。

きっかけを目の前にした時に、全て私が選択して、行動した結果なのです。

きっかけは偶然かもしれません。些細なことかもしれません。

しかし、それに反応して行動してみるということで少しずつ人生が変化するのです。

今、行き詰っている現状があるのであれば、これからはきっかけを逃さないようにしてください。

何かいつもと違うことをしてみてください。

できる範囲でいいです。

それが現状を大きく変える最初の波紋になります。

波紋は広がります。幾重にも広がります。

私が特別だったわけではないように、あなたもそうなのです。

私にとっての「漫画とマンバ」があなたにも見つかるはずです。



最後までご覧いただきありがとうございました!

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