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お洒落はなんのため?

ガールズリーダーシッププログラムでは、誰かの容姿やファッションなどの見た目について、「それ素敵だね」というポジティブな話題であっても、ビックシスターの方からすることはありません。
これは「他者の目」を根付かせない、ということですが、裏を返すと、プログラムから一歩外に出れば、たとえ小学生でも「他者の目」を意識せざるを得ない世界にわたしたちは生きている、ということです。

コロナ禍を経て、わたしは「お洒落欲」がガクッと下がったことを感じました。
4月から在宅勤務だったので、最低限相手を不快にさせない格好であれば何を着ていても仕事はできます。外出も減り、家で過ごす時間が増えたので、洋服は「着心地」を重視して選ぶようになりました。これは、家の中でリラックスや安心感を求めて自分の身なりを整えた結果だと言えます。

一方で、久々にネイルサロンに行った際、自分好みにキラキラになった爪を見て気持ちが高揚したことを実感しました。
相変わらず家では着心地抜群のジャージで仕事をしていましたが、爪が目に入るとスイッチが入ります。気合を入れたい時はメイクをすると、少し生活にメリハリが生まれたような気がします。

先日「VoCE」WEBサイトでメンズコスメに関するエッセイを読みました。筆者の男性は最近メイクに目覚め、自らに合う化粧品をいろいろ試していく中で「メイクは自分を否定しながら、同時に肯定する行為だ」とわかったそうです。(男の化粧、どこまでやるか? ベースメイクに大苦戦! https://i-voce.jp/feed/105522

「自分を否定する」だけではなく「長所短所含めてありのままの自分を見つめ、受け容れる」ということかと思いますが、まず「今の自分」を把握し、そして自分の好きなところを増やす、ということが、お洒落をするうえで根幹にある考えではないかと感じました。

自分を好きなところが増えれば、わたしたちは少し自分に自信を持つことができます。自分に自信を持つと、少しだけチャレンジできることが増えたり、自分の可能性が広がるかもしれません。
お洒落には、そんな「自分をエンパワメントする」役割があるのではないでしょうか。

これは決して「ファッショナブルであれ」ということではありません。また、洋服やメイクなどに限定することでもありません。
ただ、お洒落にはそんな一面があることは確かであり、「自分を力づけるもの」を知ることは、わたしたちが生きていくうえでとても心強いことだと思います。

令和になったいま、女性に向かって「そんな格好じゃモテないよ」「男はそんな格好好きじゃないよ」と言う事例は少なくなってきたかと思います。
女性向けと言われるファッション誌を眺めていても「モテ」よりも「アガる」という言葉が増えてきて、自分のためにお洒落をする女性が増えてきたことを感じます。
ぜひこれからのガールズにも「自分がアガる」ためのファッションを楽しんでほしいです。

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