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【NPO代表が語る】NPOを設立までにやることや企業との違い(経験談含む)

こんにちは。NPO法人コンフロントワールド代表理事 荒井です。
コンフロントワールドというNPO法人で、アフリカに貯水タンク建設や石鹸生産施設の設置、学校建設、さらにペルー刑務所発ファッションの販売やアフリカで作られた小物販売などを行っております。

NPO法人を立ち上げたのは2018年の3月。
その時は、いわゆる会社員で、現在も普段は会社員、空き時間にNPOの経営者として活動しております。
会社員といっても何かスキルがあるわけではなく、NPO設立時は新卒1年目で、今でもよくいるサラリーマンとして活動をしております。

そんな私が所属するNPO法人コンフロントワールドは、半分が学生、半分が副業・兼業社会人で構成されている、20代中心の比較的若いNPO法人となります。

私の周りには副業でも、本業でも”株式会社”を設立する友人は多くいます。
友人だけではなく、SNS上では、”株式会社”を起業した人が取り上げられていると思います。(ホリエモンとかはそうですね)

ただし、「”NPO法人”を設立した」という人は比較的少ないと思います。

その理由の一つとして、NPO法人を立ち上げる仕組みが整っていないことがあげられます。

今回は、「NPO法人とは何か?NPO法人を立ち上げるためには何をすれば良いか?」につて、実体験を用いて解説いたします。
また、詳細を詳しくというよりも、あまり他のサイトには載っていないような原体験を多めに記載しようと思います。
そのため、NPO法人を立ち上げる場合は、他のサイトとセットでご覧いただき準備を行うことをオススメいたします。

NPO法人とは?NGOとの違いは?

NPO法人とは「法人」と名のつく通り、会社の種類のことを言います。

逆にNGOとは、non-governmental organizationsの略であり、organizationとつくように、「組織」のことを言います。
こちらは、国連がさまざまな協議を行う際に政府組織と民間組織との区別が必要となり、NGOという略称が使われるようになったと言われております。

そのため、かなり簡略的に説明すると、
NPO:社会的な使命を達成することを目的とした”会社”
NGO:社会的な使命を達成することを目的とした”組織”(会社を含む)

となり、NGOというカテゴリーの中に、法人格がある場合はNPO法人とも言われる
となります。
きちんとした定義ではないかもしれませんが、社会人のサークルでも、何かの連盟でも、組織でも”NGO”となり、その中でもNPOの法人格を持っている組織が”NPO法人”となります。

株式会社との違いは?

株式会社とNPO法人の違いは、法人の種類が違うということです。

簡単なイメージとしては、学校が「私立」と「公立」があるように、
法人も「株式会社」と「NPO法人」があります。

制度上にも違いがあり、
例えば、NPO法人はNPO法に規定されている以下の20の活動目的に限られます。


  • 保健、医療又は福祉の増進を図る活動

  • 社会教育の推進を図る活動

  • まちづくりの推進を図る活動

  • 観光の振興を図る活動

  • 農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動

  • 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動

  • 環境の保全を図る活動

  • 災害救援活動

  • 地域安全活動

  • 人権の擁護又は平和の推進を図る活動

  • 国際協力の活動

  • 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動

  • 子どもの健全育成を図る活動

  • 情報化社会の発展を図る活動

  • 科学技術の振興を図る活動

  • 経済活動の活性化を図る活動

  • 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動

  • 消費者の保護を図る活動

  • 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動

  • 前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

また、税金の制度にも違いがあり、
NPO法人が資金を調達する主な手段である寄付金には税金がかかりません。

なぜNPO法人を選択したか?

私が”NPO法人”を立ち上げた際に、
「何で”株式会社”ではないの?」と聞かれたことがあります。

もちろんNPO法人と株式会社の違いがあったり、株式会社にも憧れがあったのですが、
「なんとなく良さそうだから」
ぐらいの理由でした。

もちろん戦略的にNPO法人にする人や、資金調達の面で株式会社を選択する方々もいます。

ただ、私の場合は、同じようなことをしている会社は、株式会社よりかはNPO法人が多い(アフリカに学校を建てるなど)ぐらいの理由で、
そこまで大きなメリットを感じてNPOにしたという状態ではないのが正直なところです。

NPO法人によっては、後から株式会社を立ち上げる人、逆に株式会社からNPO法人を立ち上げる人もいます。

ここでお伝えしたいこととしては、
最初の段階で、どの法人格を選択するかは、そこまで重要ではない。
それよりも、実際にどういう活動をしていくか、どうやって仲間を集めて活動を継続していくかのほうが重要だということです。

後から別の法人格を追加することも可能ですし、
設立してから、その法人格なりの行動をしていけば良いのかなと思っております。

NPO法人の作り方

ここからは、実際に私たちが、何をしてNPO法人を設立したか?
設立まで実際にした行動をお伝えいたします。

特定非営利活動促進法により法人格を取得できる団体は、「特定非営利活動」を行うことを主な目的とし、活動目的として次の要件を満たす団体です。


  • 営利を目的としないこと。

  • 宗教活動や政治活動を主目的としないこと。

  • 特定の公職の候補者若しくは公職にある者又は政党を推薦、支持、反対することを目的としないこと。

  • 特定の個人又は法人その他の団体の利益を目的として、事業を行わないこと。

  • 特定の政党のために利用しないこと。

  • 特定非営利活動に係る事業に支障が生じるほど「その他事業」を行わないこと。その他事業の会計については、特定非営利活動に係る事業の会計から区分して経理することが必要であり、その利益は、特定非営利活動に係る事業に充てること。

  • 暴力団、暴力団又はその構成員若しくはその構成員でなくなった日から5年を経過しない者の統制下にある団体でないこと。

ここからは実際の私たちが行った行動を振り返ってみます。
ぜひ、皆様がNPOを立ち上げる際は参考にしてみて下さい。

①仲間を集める
②設立発起人会を開く
③定款を作る
④事業計画書などを作成する
⑤設立総会を開く
⑥申請を行う

①仲間を集める

これは言葉の通り仲間を集めるということです。
ただ、一つ重要なのは、”理事と監事と正会員を決める”というプロセスが発生します。

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