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食品のネットショップを始めたい

新型コロナウイルス感染症に伴う国や自治体からの自粛要請により、多くの飲食店さまが休業や時間短縮等を余儀なくされています。これまでにテイクアウトをしたいと思った時に知るべきことテイクアウトを始めた時の集客方法など飲食店さん向けの記事を掲載してきました。

また、ネットショップを始めたいと思っている方のために食品のネット通販をはじめる前に知るべきことを今回の記事の前編として掲載しました。


保健所の許可施設を確認しましょう

特に食品においては、食品のネットショップをはじめるにあたり、飲食店営業許可だけでは、ネットショップに販売はできないと思っておいてください。保健所の許可施設の問題もありますので、まずはこちらの記事をご覧ください。地域によって違いがありますので、管轄の保健所にご相談ください。

製造者責任保険を確認しましょう

製造者責任保険には加入されているかと思いますが、ネットショップが対象になっているかを確認してください。もし対象でない場合は、オプションなどで付加しておきましょう。


食品表示義務があります

店頭販売とは異なりますので食品表示義務があります。フォントのサイズ表示方法に細かな規定があり、2020年4月からは、食品表示法も変更になっています。

アレルギーも2019年9月からアーモンドが追加されていたりと細々と変更がありました。添加物の表示の仕方も変わってます。詳しくは、消費者庁の早わかり表示ガイドを参照してください。(消費者庁 2020年5月8日閲覧)

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わたしが運営するちょいみせキッチンでは、エーワンラベルシールを使っています。専用のソフトがなくてもラベル屋さんというソフトで比較的簡単な操作で作成することが可能です。

主に以下の2種類で対応しています。使い分けは、常温便で送る焼菓子やパンなどは赤いパッケージのマット紙18面を使っています。

冷凍、冷蔵で発送する食品は耐水タイプを使用して使い分けをしています。耐水タイプを使用する理由は、温度変化によりラベルが濡れるのを防ぐためです。

ネットショップを始めてまだ、売り上げが立たないうちは、ラベルシールで対応する方がコストがかかりません。

たくさん売れるようになってくれば、ラベルプリンタを導入したり、パッケージに表示を印字をするのも作業コストを削減につながりますし、オリジナルの印字パッケージは憧れでもありますね。それを目標に頑張ってネットショップを育てていきましょう!

小ロットではじめて、やりながら改善していけるのはネットショップのよさです。試作品作りなどサイズ感を試したいときには、乾燥剤やエージレス、包装資材などを10枚単位で購入できるCottaさんがおすすめです。

お菓子の種類や賞味期限によって包装の袋を何を使うのか、乾燥剤や脱酸素剤は何を使うのかが変わってきます。これはまた別の機会に詳しく説明したいと思います。

封入に必要不可欠なシーラーも必要ですね。以下は手頃なお値段でおすすめです。包装資材の厚みに応じて圧着の時間を変えられるダイヤル付きです。

軌道に乗るまでは、商品のグラム数を変更したり、原材料の修正なども必要になってくることも多くあります。可能な限り小ロットでコストを抑え、段階的に投資していくことが長く続ける秘訣でしょう。

どんな商品構成がいいか

ネットショップに商品を登録します。いつもは店頭やマルシェで販売しているクッキー屋さんだったとしましょう。

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200円前後のクッキーを数種類販売し、お客さんは2-3種類のクッキーや焼菓子を購入し、客単価は700円くらいです。

ネットショップでも同じように単品のままクッキーを並べても購入にいたらないことが多いです。

お客さんの多くは、めんどくさい事が嫌いです。

一つずつクッキーを選んでかごに入れるという作業が面倒になって、ページから離脱(買い物をやめてしまうこと)してしまいます。

送料がどうしてもかかる為、1個購入するとしても送料が例えば600円だったとするととっても割高になってしまいます。

入り口商品をつくる

入り口商品とは、店頭でいえばお客さんが手に取りやすい一番目に付きやすい商品です。

ネットショップでは、お客さんが最初に購入する商品のことを言います。送料無料でワンクリックで書いやすいものを置きます。単品よりも数種類のクッキーセットにしてしまった方が書いやすいでしょう。

しかし、単品商品は、なくてもいいというわけではなく、追加で購入してもらうことで客単価もあがります。セットで購入した方が、お得であることをわかりやすくするために値段を比較する目的としては必要です。セット品を手に取ってもらうために、単品を登録しておくことには意味があります。

以下は、ちょいみせキッチンの作り手さんで移動カフェを中心に活動しているI am Iさんのネットショップです。
ショップはこちらから

メール便で送れるサイズの詰め合わせの焼き菓子セットにしています。

ネットショップで商品を作りで一番重要と言えるのは、誰に販売したいのか、どんなお悩みを解決することが出来て、その人にどんなベネフィット(いい事)があるのかを想像して商品作ることです。

IamIさんは、単価の低い従来の商品をゆうパケットの厚みに詰め合わせ、商品の構成を考えて送料コストを抑えました。商品を企画、製造、発送までを一連で出来るというのは、小規模店舗の強みとも言えます。
 
次は、ちょいみせキッチンを1年ほど利用され、晴れて卒業して2020年4月に念願だった自分だけの工房を作られたブラウン菓子工房さんの例です。
内祝い、ギフトに特化したクッキー缶を主力としています。

缶に熨斗をいれ、クッキーにも赤ちゃんの名前や誕生日を入れています。オリジナリティがあるギフトができる事で喜ばれています。
 
この場合、
・誰に→赤ちゃんを生んだばかりのお母さん
・悩み→赤ちゃんが生まれて外出がままらない
・いい事→オリジナル商品で、小ロットで名入れができる。手頃なお値段で見栄えがする。

お客さんは何を求めているか想像する

画面越しでしか表現することができませんから、画像や文章、動画を使って伝える工夫が必要です。

特にサイズについては、届いたあとで思ったより大きかった、小さかったということでガッカリさせることもあります。サイズを表記しても実際、定規で測って確認するという人は少ないと思ってください。視覚で判断できるように、下の写真のように体の一部を移りこませることでサイズ感を伝えることが出来ます。

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製造工程をインスタやページに乗せることも、信用度が上がり、作っているという臨場感を演出するためには効果的です。この時注意したいのが、食品を扱う際、十分に手洗いをしてアルコール消毒をしたり注意を払っているとは思いますが、素手で盛り付けたり、仕上げをしている画像は、不衛生と捉える人もいます。
最近では衛生手袋を着用している写真を掲載することが、安心感につながります

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同様に髪の毛を縛っていなかったり、ふわふわの毛のセーターや装飾の多い服装で製造している様子はイメージダウンに繋がることもあります。何気ない写真や文章にも気を使いましょう。

まとめ

食品のネットショップをするためには、保健所の許認可だけでなく、包装や表示シール他様々なルールがあります。賞味期限があるために、在庫を大量に抱えることは難しいでしょう。確実に売り切れる小ロットではじめ、少しずつ拡大していく方法がいいかもしれません。
ネットショップでも店頭での接客でも、お客さん対応は変わりません。顔を合わせない分、より丁寧な接客と包装が必要ですね。
次回は、包装と保存剤について書きますね。

ネットショップ初めてで不安、食品表示の作り方がさっぱりわからないという方はご相談に乗れるかもしれません。
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