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的を絞る 〜自分の講座を企画する全思考過程(5)

年間200件の社会人講座を実現するプロデューサーが、企画の方法論を詳説します。

一般的なビジネスパーソンが、自らの知見を、セミナー等の学びのコンテンツに、全く白紙の状態から完成させるまでの全プロセスを、考え方も含めてお伝えします。

今回は、目的・ターゲット・コンテンツの整合性を高め、集客や目標達成の観点を加味して、企画を詰めるプロセスです。

※この連載は3/23~26実施「自分の講座を企画する!オンラインゼミ」の内容を記事化したものです

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バランスを判断する

目的、ターゲット、課題、価値、それぞれの解像度を上げたなら、あとはターゲットのフォーカスを定め、全体の整合を取るだけです。

ターゲットをどこまで絞るかが、最後の重要な判断となります。

一般的に、フォーカスを絞るほどターゲットには刺さりますが、その分母数が狭まり、参加者が減ることになります。

バランスを考える要素

講座は何かの目的達成のために実施します。

案件獲得が最終ゴールなら、受講して終わりではなく、受講者の内何人が次のステップに進み、最終的に何人が成約に至るか、そのコンバージョン率が重要です。

ただ、参加人数が少なければ、そもそも講座が成立しないので、マニアックすぎると、コンバージョンは高いかもしれないが、母数としての参加者が少ない、という事態に陥るため、そのバランスがキモになるでしょう。

参加人数は多ければ良いというものでもありません。

ターゲットと違う人が多く混じるぼんやりとした企画にすると、本来のターゲットにも刺さらないコンテンツになるし、本来のターゲットではない人の微妙な反応が伝染して、逆にコンバージョンを下げることになるでしょう。

コンテンツ自体にも最適な規模があります。

一方向の講義なら、大人数でも問題ないでしょうが、参加者同士のディスカッションが伴うワークショップなら、ある程度人数を絞った方が、結果として満足度も高くなるでしょう。

バランスを考える要素
・講座の成立(ターゲット母数x参加率)
・最終目標の達成確率(参加者数xコンバージョン)
・自身の集客力
・コンテンツの最適規模

ターゲットの拡張とコンテンツの拡張

ターゲットを広げるとは、前述のように、ホテル事業のお話から、インバウンド事業全般のお話しにするようなことです。

そうなると、内容も、ホテルを利用する顧客ニーズやホテル事業のマネジメントの話ではなく、インバウンド顧客のカテゴライズ、メンタリティ、実ニーズのお話しをする、というように、コンテンツ側を整合させます。

コンテンツ側から拡張するのは、例えば「子供向けの教材編集」から、「誰でも分かるように情報を整理する力」というように、よりメタな価値にい言い換えることで、そのコンテンツが役に立つ層が広がるのです。

集客力による調整

講座の成立には、集客力も重要な要素となります。

主な要素は以下となります。

集客を上げる要素
・知恵:企画、クリエイティブなど(お金、蓄積不要)
・リソース:宣伝広告、人海戦術(ほぼお金)
・フォロワー:過去参加者など(蓄積がものを言う)
・気合いと工数

仮にターゲットを絞っても、その層に広くリーチできるなら、また、高い確率で参加させることができるなら、問題はないでしょう。

魅力ある企画を作れれば、広く拡散し、強く刺さるでしょう。
ただ、それにはスキルが必要ですし、必ずしも狙い通りになるとも限りません。

予算があれば、広告を打つことでリーチを広げることができます。
これは予算が十分にあり、投資対効果を出せるなら可能な施策です。

同じターゲット向けの講座を上手く継続できていれば、PeatixやFacebookなどのツールにフォロワーが蓄積されていて、そこからの参加が見込めるでしょう。
そのためには、ある程度の期間・回数、成功裏に続けられていることが必要です。

最初の何もない状態なら、自分が一生懸命人を誘うのも、立派な施策です。
非常に消耗するので、長くは続けられませんが、その間にフォロワー、ターゲット理解、各種ノウハウなどを蓄積すれば、上記の他の集客施策にシフトしていくことができます。

講座を企画する-統合版2 (23)

次回は、受講者の学びをどう記載するかについて述べます。

今後の「講座企画」講座

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参考記事:筆者について


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