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ソニー有志アルムナイ立ち上げ記 〜8.永く続く場のイメージ

ソニーの有志アルムナイ立ち上げの記録、今回は、アルムナイというコミュニティの理想とする状態について書いてみます。なかなかハードルは高く、自身にとってもチャレンジではありますが、目指さないと実現は覚束ないので、書いてみます。

持続的に価値を創出する場にする

アルムナイは持続可能な場であるべきだと考えています。

コミュニティの中には、敢えて終わりを設けるものもあり、永続を目指すのと、どちらが絶対的な正解ということはありません。目的や前提により最適解は変わるからです。永く続く会社のアルムナイなので、持続可能にすべき、との考えです。

とはいえ、単に続けることを目的とすると、場はマンネリ化し、結局は続かなくなります。参加者や世の中にとっての価値を創造し続けることが欠かせません。

委託先や人材が見つかるといった卑近なところも押さえつつ、この場でのコラボを通じて新しいプロジェクトや事業が、次々と創出される場にしたいと考えています。

実際、GoogleやDeNAなんかは、アルムナイが起業した会社限定で投資するベンチャーキャピタルを立ち上げているようです。

持続に必要な要素

価値を生みだすことは、巡り合わせもあり、なかなか難しいことではありますが、そのベースとしての持続可能な場づくりは、やり方さえ間違えなければ、それなりの確度で実現可能です。

必要な要素は以下と考えます。

自走:参加者が主体的に活動する
仕組化:主催者が別の人になっても場が運営できる
自己変革:場が自ら変化し続ける仕掛けを持っている

1)自走

参加者が自らイベントなどを企画し、情報を発信する状態です。

オンラインで人を集めただけで、人が自主的に何かすることはまずありません。成功事例を形にしたり、関係を構築した上で、提案などして、何かやろうという気持ちを刺激する必要があります。

いざ何かやろうと思っても、どうすればいいか分からないと、気持ちが失せます。ビジョンとガイドラインを示して、迷う要素を可能な限り減らしておくことも大事です。

2)仕組化

人に依存する組織は続きません。主催者が消耗して心が折れれば共倒れです。負荷を減らすことが欠かせません。

また、1人の人間の発想なぞ限りがあり、同じ人が長く運営を続けていれば、時間と共にマンネリに陥って、参加したいと思える魅力のない場になるでしょう。

主催者が変わってもコミュニティが回るようにしなければなりません。そのためには、プロセスやルールなどの仕組みが確立し、それを回せる人がいることが必要です。

3)自己変革

人が変わっても、同じことを続けていたら、環境や人情の変化に適応できなくなり、必要とされなくなります。新しいことを考えて仕掛けていかなければなりません。

しかし、同じ人間が次々と新しい取り組みを形にするのは難しいでしょう。現実的にはそれができる「新しい人」を、主催者として再生産する必要があります。

そのためには、多様な人が、様々な新しい取り組みを自発的に行いながら、運営の側に移行していく文化と仕掛けが必要です。

持続の仕掛けをどう成立させるか

自己変革の文化が醸成され、人に依存しない仕組みが回り、参加者が自発的に活動する状態が理想としても、何もない中からその状態をつくりあげていかなければなりません。

ざっくりといえば、以下のようなことではないでしょうか。

・目指す状態やなぜそう考えるかを言葉にする
・発起人が自らいったことを実行する
・判断や行動の基準を言葉にする
・プロセス、ルール、ツールなどの仕組みを整える
・それらは実行の中から抽出し、実行を通じて実効的にする
・また、実行を通じて文化を醸成する
・取り組みを継続する中からファンやフォロワーが生まれるようにする
・そういった人々と一緒に実践することで、考え方やスキルを伝える
・伴走を継続することで、経験を積み、主催を担う覚悟のある人を見出す

まあ、言うこととできることは別で、これを本当にやるのも、成果を出すのも、実際は大変です。

ビジネスのユーザーコミュニティですらなかなか立ち上がりません。インセンティブがそこまで強くなく、ボランタリーな活動で、割けるリソースも限られる中で、活発な場をつくるのは、なかなか大変なものです。

次回はとりあえずの最終回として、このアルムナイで次のフェーズで何をしようと考えているか、お伝えしたいと思います。

ご入会案内

よろしければぜひご参加ください。紹介も歓迎です!
参加資格
1)ソニーやグループ各社で働いていた方
2)現役で働いている方
注意:質問への回答がないと承認できませんのでお忘れなく


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