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キミッヒ「僕らの一番のライバルはライプツィヒだ」

—— 以下、翻訳 (インタビュー記事全文)

ヨシュア・キミッヒはバイエルン・ミュンヘンとドイツ代表チームの成功を見据えている。その一方で、クラブや代表チームも双方が2021年の更なる成功に向けて、この25歳の彼に期待を寄せる。

今夏のUEFA欧州選手権に向けた代表チームへの期待と、ブンデスリーガ優勝争いにおけるRBライプツィヒの脅威について、このバイエルンのミッドフィルダーは『bundesliga.com』の独占インタビューで語ってくれた。

bundesliga.com:アウクスブルク戦の勝利、おめでとうございます。今シーズンの前半戦も終了ということで、日曜日のシャルケ戦から始まる後半戦に向けて、前半戦の良かった点と改善すべき点を教えてください。

キミッヒ: 特に開幕戦のシャルケ戦は良かった。シーズン前半戦の中では最高の試合だったと思う。首位にいることは満足できるし、この走りを続けなければならない。いくつかの試合で見せたように、より良いプレーができることもわかっている。

bundesliga.com: バイヤー・レバークーゼン、ボルシア・ドルトムント、ライプツィヒ...あなたたちを追いかけるチームは非常に多いですね。今の最大のライバルチームはどこですか?

キミッヒ:今はライプツィヒだね。彼らは2位で、本当に良いサッカーをしていると思う。失点数が少なく、常に多くのゴールを奪っている。だから、彼らは試合で勝てるんだ。必ずしも圧勝とはいかないが、僕らとは違い1-0でも勝利する。一方の僕らは、失点数が多く、1-0というより、3-2というような戦いぶりだね。でも今の彼らは本当に安定しており、勝負強さも持っているため、現在の最大のライバルだ。

bundesliga.com: 昨シーズン後半戦のドルトムント戦での決勝ゴールは誰もが覚えているところであり、あなたは明らかにチームの中で最も頼りになる選手の一人です。この勝利のメンタリティはどこから来るものでしょうか?

キミッヒ:わからないね。でも、サッカーに限らず、他のスポーツやゲームでも、小さい頃からそれは持っていた。いつも勝とうとするのは、その方が自分にとって楽しいからで、それがこの性格につながったんだと思う。ただ、それがどこから始まったのかは分からない。

bundesliga.com: この勝利のメンタリティは、小さな子供の頃にサッカーを始めてから今に至るまで、何年もの間にどのように培われてきたのでしょうか?

キミッヒ:10年前も同じような性格だったと思うので、変わるキッカケとかそういう特別な瞬間はなかった。若い頃もずっとチームを引っ張りたいと考えていたと思うし、今後もその気持ちは持ち続けていかなければならないね。

bundesliga.com: アウグスブルク戦では、膝の怪我から5試合目の出場となりましたね。ピッチを離れている間、ロッカールームのリーダーとして、どのようにチームに良い影響を与えたと思いますか?

キミッヒ:うーん、難しいね。怪我で離脱中は、チームから少し孤立しがちだけど、チームメイトと話すように心掛けていたし、時にはチャットで何かを送ることもあった。チームから少し離れていても、常に連絡を取り合うようにしているよ。最初の頃は、再びチームの力になれるようにと、回復に集中しなければならなかった。

bundesliga.com: アルフォンソ・デイヴィス、ロベルト・レヴァンドフスキ、そしてあなた自身も、FIFProワールドイレブンに選出されました。それに加えて、多くの専門家はあなたを攻撃と守備の両方でワールドクラスの選手だと評しており、あなたは非常に野心家であることもよく知られています。今よりもさらに成長の余地があると思う点はどこですか?また、まだ改善したい点もあれば教えてください。

キミッヒ:プレーのあらゆる点で、僕はまだ改善できる。もっと頻繁にゴールを重ねることもできるし、中盤でもっと多くのボールを奪ってチームを助けることだってできる。長所を伸ばすこともできると思う。僕の成長は、まだ終わっていない。

bundesliga.com: レヴァンドフスキがブンデスリーガ前半戦最多のゴール記録を樹立しました。彼がゲルト・ミュラー氏の40ゴール記録を更新する可能性はあると思いますか?

キミッヒ:最も重要なことは、彼が好調を維持することであり、そうすれば彼がこの記録を破ることだってできる。それはチームにとっても良いことであり、彼がその記録を打ち破ってくれることを願っている。

bundesliga.com: バイエルンの中盤には、最近もう一人の素晴らしい才能が現れましたね。そう、ジャマル・ムシアラです。彼のこれまでの成長をどのように見ていますか?そして、将来的にどのような可能性があるのでしょうか?

キミッヒ:ジャマルは年齢の割に素晴らしく、ボールをコントロールするのが上手で、インテリジェンスも兼ね備えている。彼は常に前向きな姿勢で、僕らから学びを得ようとしている。彼はいつも優れたプレーを見せ、ボールをキープし、素晴らしいドリブルをする。彼がより出場機会を得られれば、さらに成長し、どんどん上達していくことだろう。彼がバイエルン・ミュンヘンの偉大な選手になれるように、僕ら、特に僕は何かサポートできればと願っているよ。

bundesliga.com: 今季開幕戦のシャルケ戦で、レロイ・サネに素晴らしいアシストを送った際、どんな思いが頭をよぎったのか教えてもらえますか?

キミッヒ:この時、最初のプレーでボールを失わないよう、ボールをキープしようとした。相手選手2人がおり、簡単にはいかなかったが、少し幸運に助けられた。その直後、目の前のスペースが見えた。周囲を見渡し、後ろに誰も来ていないことが分かったので、レロイを見る時間があり、彼へのアシストを送ることができたんだ。

bundesliga.com: 周囲にこれだけの動きがあると、頭の中をクリアに保つのは難しいことですか?

キミッヒ:体の動きがさほど速くない選手なら、頭の回転が速くないといけないね。体か頭のうち、どちらかが速くなければならない。僕の場合は、体よりも頭の方が速く動くタイプだと思う。

bundesliga.com: そして、ドルトムント戦での決勝ゴールの前に頭をよぎったことは?

キミッヒ:中盤で僕はボールを奪った。[トーマス・]デレイニーがいるこの状況で、セントラルMFとしてボールを奪うのは簡単ではないことは分かっているが、とにかく奪うことができたんだ。ひょっとするとロベルトにとってはやや早すぎるパスを送ってしまったので、シュートまで持ち込めずにパスを返す可能性があるかもしれないと思った。右足でボールをコントロールしたが、左足でコントロールした方がゴールしやすかったかもしれない。それでも、この状況下でうまくできなかったものの、セカンドボールへの反応がすごく早かったおかげで、運良くその後にゴールを決めることができた。とはいえ、ただ反応が早かっただけだね。ボールがゴールキーパーの上を飛んでいくのが見えたので、クロスバーを越えずに枠内に飛んでいってくれと願っていた。その直後、チームメイトが叫ぶのを聞き、ゴールが決まったとわかった。

bundesliga.com: ブンデスリーガのシーズン終了後まもなく、あなたはバイエルンのチームメイトに再会し、欧州選手権で彼らと対戦することになります。特に、ドイツと同組のフランスは早い段階で顔を合わせますね。ロッカールームで、キングスレイ・コマンはじめフランス人選手たちとその話題について話したことはありますか?また、楽しみな気持ちはありますか?

キミッヒ:ああ、もちろんだ。抽選結果が決まった後は、ロッカールームで話をすることもあるよ。あと数ヶ月あるから、今はまだ先の話だね。話はしたけど、毎日するものでもない。両チームにとっては初戦で強豪同士の対戦なので、大きなチャレンジになるだろう。

bundesliga.com: どんな会話をしていますか?沢山いじられるものですか?

キミッヒ:ただ楽しんでるだけだね。ちょっと楽しい会話をしようとしてるだけであって、そんなに真剣な話はしないよ。

bundesliga.com: あなたがこれまで獲得したことのないトロフィーを掲げるチャンスですね。厳しいグループ抽選の結果を踏まえて、ドイツ代表はどこまで行けると考えていますか?

キミッヒ:本当にタフなグループだ。このグループを突破するのは簡単ではないけど、もちろんそれが僕たちの目標だ。ここ最近の試合があまり良くなかったこともあり、試合で勝利するには、僕らにはまだやるべき事が山積みなのは分かっている。それを理解しているからこそ、改善しなければならないし、より良いプレーをしなければならない。僕らは決勝トーナメントに進出するためのクオリティーを持っていると思う。

bundesliga.com: 今後、あなたはドイツ代表のリーダー的な選手の一人として認められることになるでしょう。代表チームにおける、この役割をどのように定義し、解釈していますか?

キミッヒ:ここバイエルン・ミュンヘンでは毎日チームメイトと一緒だけど、代表チームではメンバーが常に少しずつ変わるね。ここ(バイエルン)では1年間から半年間は同じチームメイトと共にプレーすることになるが、代表チームでは自分の役割を見つけるのが少し難しいものだ。新しい選手にとっては、特にそれが言えるね。メンバーの入れ替わりが多いことを考えると、リードするという意味もやや違ってくると思う。

bundesliga.com: 欧州選手権を前に、あなたはファン投票で選ばれ、ベルリンであなたを模した蝋人形が制作されました。それはあなたにとって特別な名誉なのでしょうか?

キミッヒ:ファン投票で選ばれるというのは、いつも特別なことだ。これは光栄なことだよ。

bundesliga.com: そしてボールを持ってスポーティなポーズですね。もしプライベート用に好きなポーズの蝋人形を作れるとしたら、どのような格好がいいですか?

キミッヒ:プライベートなものなら、これが公の場に出ないことを願っているが、子供たちと恋人と一緒にソファに座った姿がいいかな。

bundesliga.com: パンデミックの収束後、最も楽しみにしていることは何ですか?

キミッヒ:アフターコロナの生活に誰もが期待を抱いていると思う。街へ出て、人々の笑顔を見て、レストランやカフェに行くことだね。また、子供たちが幼稚園や保育園に通えるようになれば、親にとっても良いことだし、家の中は少し落ち着く。子供たちからしても、他の子供たちと一緒に遊べるのは良いことだ。このような、かつての日常を少しでも取り戻せるのなら、僕たち全員にとって素晴らしいことだと思うよ。

▼元記事
https://www.bundesliga.com/en/bundesliga/news/joshua-kimmich-interview-rb-leipzig-bayern-munich-s-biggest-challengers-14436



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