日焼けより怖い。日焼け止めクリームに入っている成分②
紫外線防止剤について少し詳しく
前回の記事では、私たちが使っている日焼け止めクリームには、アメリカで安全性が認められていない紫外線吸収剤が入っていることを書きました。
今回は各物質の懸念点を具体的に挙げてみます。
オキシベンゾン
危険性が高いことがわかってきたため、配合されている日焼け止めクリームは減ってきています。
塗布後、皮膚から吸収される
皮膚アレルギーを起こすことがある
内分泌かく乱(ホルモンバランスに影響する)作用があることを示す研究が多数ある
特に子供への影響が大きい可能性がある
妊婦がオキシベンゾンに接触した場合、新生児の体重異常が報告されている
皮膚からの吸収率がかなり高いことが判明したため、健康への影響に関する調査がさらに進められています。
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(オクチノキサート)
多くの日焼け止め製品で配合されています。
メトキシケイヒ酸エチルヘキシルは、肌に塗布した後、長期に渡って皮膚から吸収されます。FDAが定めた安全基準の16倍もの濃度で血液から検出された事例もあります。
また、代謝機能や甲状腺ホルモンの産生への影響や、紫外線に当たった時にアレルギー反応を引き起こす可能性も指摘されています。
サンゴに悪影響があるとして、ハワイやタヒチなどの一部の国や地域では、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル配合の日焼け止め製品の販売を禁止しています。
ホモサレート
国内で人気の日焼け止め製品で配合されています。
肌からの吸収や内分泌かく乱作用が確認されており、ホルモンに影響する懸念から、EUでは1.4%以内の配合が推奨されています(日本では10%まで配合可能)。
サルチル酸オクチル(サリチル酸エチルヘキシル)
皮膚から吸収されることがわかっています。安全性のリスクが具体的に検討されるより前にFDAが定めた安全濃度の10倍が皮膚から検出された事例もあり、安全な濃度の再検証が進んでいます。
オクトクリレン
皮膚から吸収されることがわかっています。また、高い確率で皮膚アレルギーが起こることが示されています。EUでは、10%までの配合なら安全とされています。
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)
多くの日焼け止め製品で配合されています。
細胞研究では、男性ホルモンの一種であるテストステロンの働きをブロックすることが確認されています。血清から高濃度に検出されたこともあり、皮膚から吸収されることもわかっています。
酸化チタンと酸化亜鉛
ナノ分子化された形状で使用されます。FDAの調査ではいずれも安全性と紫外線防止の有効性が認められています。
ほとんど皮膚から吸収されることもありません。
ただし、酸化チタンは吸引時の発がん性の可能性が指摘されています。またナノサイズなど微細な成分は肺でうまく処理されず、血流に流れる可能性もあります。
酸化チタンと酸化亜鉛が配合されていても、吸引の危険性があるスプレータイプの日焼け止めの使用は避けましょう。
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*すべての方に肌刺激やアレルギーが起こらないわけではありません。