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こんちくけ
2021年7月31日 17:32
風が雪崩れてタンポポの種のような微細な粒子が生まれた。それぞれが勝手にくるりとまわって特異点に落下した。ひとりで生きているつもりの、他人を許せないだけの、風が再び巻き上げてくれてはじめて後悔の涙を流す、それは私のようなホコリのようなものだった。
2021年7月30日 17:44
透明なわたしは書き留める。そうすることで体験は現実にかわる。ノートを閉じればわたしは透明に戻るから、すかさずまたノートを開く。透明なわたしは、また書き留める。そうすることでわたしは現実にかわる。
2021年7月29日 17:27
グミを前歯で噛み切って舌でその跡のなめらかさを確認する。当たり障りの無い感触が返って危機感を煽る。わたしの耳は生えている。奇妙な身体、やがて恐怖が苦しみの中に投げ出され腐り始める。朽ち果てたあとに残るものは何だ?
2021年7月26日 17:26
わたしのきょうはへんな感じそんな感じもあるでしょうそんな感じもわかるでしょうそんな感じがわからないそんなあなたは感じわるいぺたぺたきこえるあしおとがからすの黒と共鳴したりぼそぼそとしゃべるバウムクーヘンは甘いシマシマの濃いところが旨いそんな気分もあるでしょうそんな気分もわかるでしょうそんな気分がわからないそんなあなたは気分わるいぱたぱたきこえるかけあしがゆうひの赤
2021年7月25日 17:26
しばらく我慢で読みすすめるかこのまま閉じて忘れるか小さな日々の折り目が飛び立つページの隙間に電球色の空に
2021年7月24日 17:31
哺乳類の愛情が腰掛けて窪んだ草むらの中でかけらを太陽の光にかざすと閉じ込められていた空洞が過去へと崩れ落ちた。樹液 の中 に閉じ込められた 小虫=『比「喩」が』 息と息と の間へ降りて行く 。結果/それ を、きれい だと、言っている誰 かだった。、硬く断 片な 琥珀、琥珀色。
2021年7月23日 17:31
温泉町は蒸気を激しく吹き上げながら観光道路を通行止めにした嵐が西の空から湯船に手を突っ込んで反時計回りに掻きまわしたせいだこれから嵐に向かいます嵐はくうきを吸い込んでつまり必ず追い風だそのまま西へ向かいます嵐の空のその先のやさしくしずかな夕日にあいたい
2021年7月22日 17:31
こみちのわずかな傾きをじっとにらんでいる子供木漏れ日を浴びて少し冷たい風に吹かれて
2021年7月21日 19:41
ペンネームあわくってまんぷくさんからの投稿です。おつぼねつつぬけつつもたせからぶりからぶきからまわりひどいです。
2021年7月20日 17:33
知れば知るほど離れていく思えば思うほどすれちがうそれでもいつかうつろってふとしたはずみで次元をのぼる線の中に、面の中に、わたしの心臓の立体の中に
2021年7月18日 17:31
だれかのことばを貼り付けるたびにわたしの世界が狭くなるこんなはずじゃなかったいつでも世界はもう少しだけ広い
2021年7月18日 07:44
復誦してみる朝のわたしの頭に生えるネグセのクセをひととおり
2021年7月17日 17:30
吊革が揺れる度、顔が夜空にへばりつく。列車の窓の硝子が割れて、雨水が青い糸をひく。三日月だ。刀のような、三日月だ。最終列車の最後尾。闇に連なる白い残像。、連結器。、連結器。、連結器。
2021年7月15日 17:30
荒波にガラス板を沈めたら凪ぎがあらわれ月を映した平らの上で眠りたい只々平らなこの世の上で