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こんちくけ
2024年5月19日 14:18
じゃんは私の大切な故郷の言葉です幼い頃、やさしくかわしていた記憶取り戻したいです守りたいです
2024年5月16日 22:07
孤独形に刳り抜かれたレモンに挟まったまま酸性液でずぶ濡れな私が息絶えた真にひとりだったのでだからどうとかいうことはないのである
2024年5月5日 10:23
背の長い人たちが帰ってしまった夢の様だと言いながら情けないと言いながら腹の短い人たちが帰ってしまった
2024年4月21日 16:36
空のゼンマイがほどけて自転車が降ってくる空回りのペダル車輪が雲の糸を紡ぐ縮れ毛の僧侶が皺だらけ風が流れる衣が揺れる口あけて息ついて疲れた足を丸める私は赤く爛れた口あけて歯抜けの闇を吐き出して風が流れて傍の蓄音機のラッパも口あけて空回りの口あけて縮れ毛の息ついて疲れた足を丸めて
2024年4月14日 18:55
言葉は朽ちてリノリウムの床に降り積もる後悔はそこにおいて往こうただ耳を澄ますこの世界のかすかな擦れ音が聴こえる
2024年4月10日 09:28
新橋の土鳩来る来る補助輪付きの自家用車五人をぎゅうぎゅう詰め込んでパタパタパタパタ走ってくる高速で再生される風景生乾きアスファルト雪雲が高層ビルに垂れ掛かる早春冷たく雪解け水溜まり飛び越える人はこれほどまでに泣くものなのかと拝めば佛佛鎖がたてる音腐る音
2024年3月31日 21:55
ひとひとりたくさんのひとにあってたくさんのひとりになるうすめてひとりいろづくひとりいいじゃないかひとりひとひとり
2024年3月28日 06:13
誰かからもらった誰かの飴をいただきます噛み砕いたら歯に挟まった甘くはなくて塩辛かった誰かの味だった誰かの道だったと思う
2024年3月16日 22:30
ナイロン製の帽子の上に小さな屍が載っている捻れながら根があらわれてその子の冒険の日々を地層に記録した木の葉のかすれた歌声が捧げられて森の子らが静かに泣き始めたそこには祈る人がいないもう誰もいない
2024年3月4日 20:17
わたしたちはみんな沈む沈んで泥底に楔文字を刻む文字は僅かな光を蓄えてやがて小さな気泡を放つわたしたちはみんな沈むそして煌めく水面を見上げる
2024年2月23日 09:01
傷口は盛り上がり繋がり目もそう、そんな感じで頑丈になったと思うやまびこが声枯らし、それでだんだん飽きてきたり諦めかけたり、そんな感じで頑丈になったと思う鈍感になったと思う軒先から赤サビ色の血球が風はらみ少しの扁平、ぽたりぽたり落ちていくのを見てる
2024年2月15日 23:23
それは只生えてきてしまうものだった必要なかったな、破壊も暗殺も突きつけ衝突させるのではなく丹念になぞり拾い集め復元する目を凝らす耳を澄ますかすかな差異がわずかに響き合うそれでもこんなふうに心はざわめき始めるのだから
2024年2月11日 14:32
紹介者を調べる模型の様な紹介者関節があとから付け足されていたそこで曲がるのかそんなところで人形として曲がる罪と呼ばれるそんなところで可愛い蕾が見つかったりする青いインクが染みてきた慌てて謎解きの頁を捲る
2024年2月5日 10:59
まもなく雪が降り始めますすっかり冷えた擂り鉢の底で私は待っています見上げれば白い闇しばらく雪が続きます