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富士登山競走【山頂コース】(レース編)

富士登山競走の山頂コースのレースレポートです。
完走の記念に備忘録として書き出しました。
当日はスマホ・カメラなしのため、写真は全て別日に撮影したものです。


富士登山競走とは

富士登山競走は、例年7月下旬に山梨県の富士吉田市で開催される山岳レースです。
山頂コースの完走率は、天候にもよりますが、例年およそ50%程度としっかりとした準備が必要な大会となっています。
また、前日受付が木曜日、レース本番が金曜日に設定されており、平日に休暇をとる調整が必要です。

種目

富士吉田市役所をスタートして、吉田口登山道から山頂を目指す山頂コースと五合目でゴールとなる五合目コースがあります。
五合目コースは約15kmで標高差は約1500mですが、山頂コースは約21kmで標高差約3000mとなります。
なお、山頂コースへのエントリー資格は、過去3大会以内で五合目を2時間20分以内のゴールまたは通過していることです。
そのため、山頂コース完走は最低でも2年はかかります。

コースマップ
山頂ゴールの後、5合目までは自力で下山します

レースレポート

スタートブロック整列~スタート

スタートブロックは出場資格の五合目コースの実績で決まります。
2024年は、エリートのSブロックとA~Eの5段階に分かれていました。
私の場合、2019年の2時間04分49秒の記録でエントリーして、ギリギリCブロックでした。
参考までに、2019年の走力は、フルマラソン3時間30分、ハーフマラソン1時間30分程度、トレラン経験なしという感じでした。

スタート前の市役所

【3km】スタート~浅間神社

スタート直後から最初の左折までは、フラットなため、集団のペースは速めです。
無理やり追い抜いてペースを乱すよりも、落ち着いて集団の流れに乗ったほうが良いと判断しました。
最初の1kmは4分30秒程度で入り、浅間神社は14分くらいで通過しました。
富士山駅前の大鳥居はおよそ1.5km地点です。

富士山駅前の大鳥居

【7km】浅間神社~中の茶屋

浅間神社に入ると、徐々に勾配がきつくなってきました。
まだまだ走れる勾配なので、自分のペースで淡々と登ります。
前半に突っ込んだ選手が、ペースダウンしてくるので、後ろからどんどん拾っていくことだけを考えて、気持ちを切らさないようにしました。

【11km】中の茶屋~馬返

中の茶屋からはさらに勾配がきつくなり、路面もボコボコになってきます。
足がきつくペースが遅くなっていきますが、キロ7分以内で進めばOKと割り切って足を止めないことを意識しました。

【15km】馬返~5合目

馬返しでロード区間は終わり、トレイル区間に入ります。
五合目コースの際は走力が無く走れなかった時間が長かったですが、今回は走れるところはしっかり走ることができました。
馬返しから5合目までのラップは前回62分かかっていたところを53分でまとめられました。

ここからトレイル区間です

なお、馬返し以降は渋滞がひどいという情報もありますが、今回は60分前後で通過できたため、渋滞はありませんでした。
馬返しのお茶屋さんの定点動画が参考になりますが、グロスで65分かかってしまうと、ボリュームゾーンと重なってしまうようです。

【6合目】森林限界へ

5合目から6合目までは木陰がありますが、6合目の安全登山センターに出ると、森林限界を越えて日差しを遮るものがなくなります。
5合目過ぎてすぐの星観荘前でヘルメットを受け取り、以降は装着が必須です。
レンタル用のヘルメットは大量に並べられているので、装着渋滞は発生していませんでした。

ここから山岳区間です

【7合目】ザレ場

足が沈み込み、前に進みにくいですが、つづら折りになっているので、次の折り返しまでと小さな目標をクリアしていくことで気持ちを切らさずに進めました。

地面が柔らかく、足が沈みます

【8合目】岩場

7合目を過ぎたあたりから、岩場が出現します。
斜度が急なところは、割り切って四つん這いで進みました。
試走はしていませんでしたが、前々週に赤岳という山で岩場を経験していたので、遅いながらもスムーズに進めました。
8合目あたりで休憩していたツアーのガイドがツアーの参加者に「山頂まであと1時間ですよ」と言っているのが聞こえましたが、1時間だとタイムオーバーだよと思いながら通り過ぎました。

崖場は四つん這いで登ります

【ゴール】

鳥居が見えてくると、ゴールはすぐそこです。
最後の200mが壁をよじ登っているように感じました。
吉田口登山道は以前に登頂していたので、完走の喜びを一瞬だけ味わい、シャトルバス目指して五合目に帰りました。

ゴール直前の鳥居

事前準備編

ここから先は、事前に準備したことなどを紹介します。

シューズ

  • メタスピードスカイ(初代)

試走は、onのクラウドベンチャーピークを使用しました。
本番は、ロード区間で頑張るため、メタスピードスカイにしました。
ゴール後、五合目に戻るまでの下山道でボロボロになるので、引退が近づいているシューズで挑むのが良いと思います。

下山道でボロボロになります

役立ったアイテム

  • ソフトフラスク

  • 粉末のスポーツドリンク

6合目以降は、スポーツドリンクの給水がなくなります。
脚が攣るとどうしようもなくなるので、空のソフトフラスクに粉末のスポーツドリンクを入れておくと、給水所でスポーツドリンクを作れるのでおすすめです。

アクセス

東京方面からアクセスする場合は、富士回遊が便利です。
吉田うどんを食べるのであれば、下吉田駅で降りるのがおすすめです。
富士山駅からも1kmくらいなので、ランナーであれば、徒歩圏内です。

参考になったYouTube

試走は1回しかできなかったので、6合目以降はYouTubeで予習しました。
とはいえ、お金と時間に余裕があれば、できるだけ試走はしたほうが良いと思います。

まとめ

富士山のてっぺんまでのレースが面白そうという理由で2019年に5合目コースにエントリーしてから、コロナ禍の影響もあり、5年越しの完走となりました。
ロード、トレイル、山岳と3つのセクションがあるので、気持ちを切り替えて走れる良いコースだなと感じました。
ただ、山岳区間では、どんどん追い抜かれていき、やはり登山は経験だなと痛感しました。
貧血が改善して以降、サブスリー、サブテン、山頂制覇と順調に達成できました。
グランドスラム達成で立ち止まらず、次の目標を探したいと思います。

ラップタイム

馬返し・・・1時間(60分)
五合目・・・2時間55分(55分)
山頂・・・4時間8分(133分)
山岳区間は苦手です。
トレイル派の方なら120分程度でカバーできると思います。

他種目の走力

直近のレースタイムです。

  • 6月 5000m17分59秒

  • 5月 レースなし

  • 4月 100km9時間25分16秒、フル3時間5分

山頂コースはフルマラソン+1時間、5合目コースはハーフ+1時間くらいが目安かなという感じです。

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