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サプリメント 〜絵のない絵本〜

「あの星に一旦着陸しよう。」

船長がそう言い船員たちも同意した。

我々は政府からの命令で宇宙を探検している。
他の星の生物が敵意を持ってないか、我々の星の征服を狙っていないか、目を光らせながら。

我々の乗った宇宙船は広い草原のような地に着陸した。

「とりあえず食料になりそうなものを探すぞ。」

船長の提案で食料を探すことにした。
ところがその星には小さな生命体しかいなかった。
これでは腹が膨れそうにない。

「船長、どうしましょうか。」
ある船員が言った。

「あの装置を持ってきてくれ。」と、言われ別の船員が宇宙船へ戻りメガネのような形をしたものを持って戻った。
その装置を使えば自分たちに必要なエネルギーを持つ生命体が分かるようになっている。
船長が装着し言った。

「あれが一番、手っ取り早くエネルギー補給できそうだな。
タンパク質も脂質もビタミンもあり栄養価が高い。どうやら、贅沢な食生活をしている生物らしい。
ただ、なにせ小さいからたくさん摂取するように。」

そう言われ他の者たちも皆、せっせと栄養補給をし始めた。





それは突然訪れた。

空からやってきたそれは、近づくにつれ、とんでもない大きさだということに気がつき人々はパニックとなった。

その宇宙船らしきものが着陸した瞬間、ごぉぉん、とすごい音が鳴り響き、その振動でいくつもの建物が崩壊した。
また、宇宙船の下敷きになり潰れたものもあった。

「それ」から降りてきた未確認生物とでもいうのか、彼らは大きすぎて全体を見ることはできなかった。
人々は敵わないと察知し逃げ出した。

だがしかし無意味だった。

その生命体の大きな手は人々へと伸びてきて、あっという間に30人ほど連れて行かれてしまった。

呆然としている間にまた手が伸び、次々と連れて行かれてしまった。





「よし。皆、栄養補給できたようだな。
この星は平和だった。
敵となる生命体もいないし、食料となるものもある。なかなか中継点として良い星だ。
政府にもそのように報告しておこう。
きっとここには基地ができるだろう。」

宇宙船が去って行き、地球人たちは心底ほっとした。
これで平和がまた戻った、と安心して再びのんびりと暮らし始めた。
その数ヶ月後、さらに多くの仲間を引き連れてやってくるとも知らずに。

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