ことのはいけばな 第一候「東風解凍」…節分に花を手向けて
花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。
はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅のはじまり。
令和三年 第一候「東風解凍」…節分に花を手向けて
花材/藪椿、朴判椿、苔梅、白梅、蕗の薹
1 鬼やらい 椿の春(あかり)と 梅の晦(やみ)ひともとの束(つか)
苔むし てゐる
2 艮(うしとら)の はざまに鬼の あらわるる 塞の神たる 花を立つなり
3 豆つぶて 鬼はそとにはいるものか 柊で目を 突いてしまえ
4 寒中の 清らなること 丑紅の 精を灯して 朴判椿(ぼくはんつばき)
5 春立つ日 椿と梅の 瓶をすゑ まろきご縁の かぎろひをみる
6 春立つ日 冬のおもさは 淡雲(あわぐも)と なりて去り逝く 黒鉄の梅
7 節分は 鬼をおもう日 修羅の世に 毒か薬か もの狂おしき
写真はshinichi tsukada
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