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2022年6月の記事一覧
ことのはいけばな’22 芒種 27候『梅子黄』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
梅子黄/夏至
*短夜の雨に色づく梅の子のとろける餡のもろき皮裂け
*しとしとと梅の子に降るさみだれに頬つたふ子の涙おもほゆ
*生温き夜半の雨にもち重り堕ちた梅の子草に囚われ
*温かく傷もち熟す生命のもとのかたちの梅の子空に
2018夏至をリトアニアで過ごす
*夏至近き日永の
ことのはいけばな‘22 芒種 第25候『蟷螂生』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
蟷螂生ず
*蟷螂の子らあわあわあわと溢れ落つスポンジ卵ちぢむことなく
*幼な子の首をつまみし蟷螂の鎌振り上げて捩らす腹見つ
*産みつけし断熱卵の雪予報切られた枝のかまきりかなし
七竈と枇杷を活ける
*七竈冬には赤い房の実も刺繍の玉の花つくさつき
*ななかまどひよどり啄む赤い
ことのはいけばな’22 芒種 第26候『腐草為蛍』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
今日は言葉を束ねるという歌の作り方をしてみたい。活ける、立てるとはちょっと違う
赤坂氷川神社「はなのみち」にて夏至祭やジューンブライドの話をした。
*夏至祭へ明るさのままかがやいてジューンブライド花吉女咲う
*白百合もしもつけ花も五月晴れ未彩のみどり白に滲ませ
*芍薬の白無垢に
ことのはいけばな’22 小満 第24候『麦秋至』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
五月のおわり、東信濃のとある風景。雲のことづてをきく。
*浮雲のことづてのそら見上げてはおおきお山のなお空みちる
五月雨 夜の雨
*五月雨や夜降り込めておちこちにあをくみだせりしらべにならず
*渾々と泉湧きいでよみがえる黄泉平坂息も切らさず
*そのみづを長雨ているよりすべもな
ことのはいけばな’22小満 22候『蚕起食桑』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
*鼓膜触れ起きたばかりのお蚕の眠れぬ夜は天井透かし
*ぬばたまの夜の帷のばりばりと桑の喰み音は底なしの沼
*射干玉の夜の帷をばりばりと桑はむ音の終わることなき
*昼となく夜となく食むお蚕のつぶつぶとして眠りへ堕ちる
*お蚕のましろき肌を砕かれし若き桑葉のいくらか染めて
*お蚕のま
ことのはいけばな’22 立夏 21候『竹笋生(ちくかんしょうず)』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
そもそも「旬」という文字は「筍(竹の子)」の10日ほどの旬を言うらしい。また「旬」は『字統』によると雲から龍の尾が垂れている形とされる。瑞兆というものがそれほど尊く稀で、しかも瞬く間だということか。そのタイミングを見つけ、そして掴めるのかどうか、とてつもなく大事なことだったのだろ