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ことのはいけばな

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花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。地軸の傾いた地球に乗って、太陽の周りを一巡り。花を立て言葉を立てて、遊行します。
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#花手水

ことのはいけばな 冬至 第66候『雪下出麦(ゆきくだりてむぎのびる)』

ことのはいけばな 冬至 第66候『雪下出麦(ゆきくだりてむぎのびる)』

いよいよ年の瀬。

*金色の穂麦の夢はつごもりに
*月隠れ蝋梅の花灯りたり
*初詣参道の脇花手水
*手水舎の遊女も笑って花灯り

ことのはいけばな 小寒 69候 『雉始雊(きじはじめてなく)』

ことのはいけばな 小寒 69候 『雉始雊(きじはじめてなく)』

成人式の日。どんど焼き。

三色の南天を活ける。

*小正月雉鳴くに似た花となり

*成人のけんもほろろを怖れるな

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三色の南天ももいろめずらしき

3代にわたりて難を差し戻し

↓少年の頃 どんど焼き

*三色の繭玉揺れてどんど焼き書き初め苦手になりしあの年

*帰り道なにやら侘びし小正月だるま火の中張りぼてボディー

*どんど焼き焦げた半紙の空に消え

*どんど焼き黒焦げ半紙の消失点

ことのはいけばな 大雪 第63候『鱖魚群』

ことのはいけばな 大雪 第63候『鱖魚群』

植物に埋め込まれているcodeを読みながら、音楽のように音色が流れ、巻物が開かれていくように物語が聞こえたら、生命はそのようにきっと一緒に世界で踊っているとしたら、滅びて生まれて滅びて生まれて輪廻の物語。冬至を前に月も満ちてきて、星々が語る神話の断片にどうにか触れたくて、こうして虚実被膜の世界を立ち上げているのかもしれない。

  
  
  さかのぼる 銀色の矢の ひるがえり 月の白瀬に 沸きか

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ことのはいけはな; 春分 第10候「雀始巣」

ことのはいけはな; 春分 第10候「雀始巣」

花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。
はなとことばを立てて相互記譜。七十二候の「ことのはとはなの旅」。

*春分に 花挿し目覚む 石の下

あちらとこちら 話し花咲く

*春彼岸 お墓の石に水ひかり

春がきたよと 花を挿す君

*春分や 墓苑色づ

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ことのはいけばな;啓蟄 第8候「桃始笑」

ことのはいけばな;啓蟄 第8候「桃始笑」

花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。
はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅のはじまり。

赤坂氷川神社の花手水。

「はなのみち」の生徒さんたちとはじめる。

初回は自分で活けた。

椹(さわら)の剪定枝をいただいた。紅白の桃は若々しい。それに菜の花。

ホワイトデー ほころぶ顔は 桃の花

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