石見神楽

石見神楽

きのう、踊りの話をしたけれど、
最近、伝統芸能や地域の芸能って面白いなと思っている。

昔は全然伝統芸能とかに興味がなくって、
何かあっても自分から見に行こうとか
そんな風には思っていなかった。

けれど、竹富島の宿で働いていた頃に
「種取祭(たねとりまつり・タナドゥイ)」を観て、
地元の普通の人が練習を重ねて神さまの前で踊ることや
おじさんたちの三線、こどもだけれど笛の名手の子の笛の音、
太鼓のリズム、太鼓のリズムと共に運ばれる足づかい、
すべてが美しくて。圧倒的で。

竹富島の場合は、御嶽(うたき)って神社のような場所で
奉納するから、なおさらよかったんだろうけど、
夜にはぼんやりと不思議な空気感が全体を覆っていて、
ほんとうに神さまがいるんだな~って感じたりしていた。

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島根に来て、感動したのは石見神楽(いわみかぐら)
石見神楽は地元の男たちを中心に舞われる。
そのバックミュージックの太鼓、笛、鐘も
老若男女、地元の人たちが生で演奏するのだ。

特に、八岐大蛇(やまたのおろち)の演目は大迫力で、
舞台から眺めていると、観ている人にぶつかってくるくらい。
(これ、ほんと)
大蛇と目が合って、睨まれたり。
生の音楽の風靡で軽快なリズムと、
神楽の豪華な衣装、大道具、小道具、
テンポよく、でもしっかりと重みのある舞が相まって、
心をつかまれる。

最初、面をして舞っていて、
途中からは面を取って踊る演目なんかも
人間の汗や息づかいが生々しく感じられて
息をのんで見入ってしまう。

(お客さんも舞台に上げてしまうから、また面白い。)

そして、やっぱりあのリズム感。
他の観客はそうでもないけれど、
演奏のリズムに合わせて揺れているととても心地よい。
場と一体化しているみたい。

石見神楽を観ることがあったら、
ぜひ、音楽に合わせて揺れながら、
でもしっかりと見つめてみて欲しいな。

私はヨソモノだけれど、
「島根に石見神楽があってよかった。」
心からそう思う。

もちろん、石見の人たちの誇りでもある。
子どもの頃から、子ども神楽団で石見神楽をしたり、
その前段階の小さい頃は、
携帯の画面からyoutubeの石見神楽に見入ったりしている。
カッコいいの対象なのだ。
そんな伝統芸能って他にあるだろうか?

<石見神楽が毎週土曜日に見られる場所>
龍御前神社(たつのごぜんじんじゃ)
https://iwami-kagura.jimdo.com/

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