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コムラボ 10周年対談(2) 活動を続けられた「地域へ関わる原動力」

設立から10年を迎えた特定非営利活動法人コムラボ(以下、コムラボ)。役員3人へマチノテスタッフ村上が「コムラボ的ものの見方」を探るインタビュー第2弾です。(第1弾はこちら

登場人物:
・山田雅俊(代表理事、創業者、栃木県足利市出身)
・増子春香(理事、創業者、栃木県足利市出身)
・出村哲朗(理事、2012年に加入、富山県出身)
・村上香純(マチノテスタッフ、足利経済新聞記者、秋田県出身)

今回のテーマは「コムラボメンバーが10年間活動を続けられた原動力」です。地域へ関わり続ける山田さん、増子さんから「足利が嫌い」と衝撃的な発言が!それでも関わり続ける原動力とは。

地域活性のあるある話「地域が好きですか?」

村上:10年間活動を続けることができたのは「足利が好き」という気持ちがあったからでしょうか。

山田:その質問は何度も受けたことがあります。地域活性は「地域が好き」や「地域を元気に」と謳われがちですよね。

村上:そういったイメージが強いです。

山田:私はどちらかというと「足利が嫌い」という気持ちを持っています。負の感情があったから活動を続けることができたと思っています。

村上:足利が嫌い!?地域に関わる方の言葉とは思えないです。

一同:(笑)

増子:「地域への負の感情」は大事な視点だと考えています。

村上:それはなぜですか。

増子:「この地域が好き」という想いで地域に関わり始め、徐々に負担が大きくなることで抱えきれなくなり、最終的にまちを離れた人を見てきたからです。

山田:「やりたい」と一度手を上げてしまうと地域に使い潰される。地域に関わる活動は負担も大きく、人手も少ないため十分に起こり得る現象です。

村上:なるほど。だからむしろ嫌いな方が長く続けられるということでしょうか。

山田:はい。「好き」の主観で地域に関わらない方がいいです。ある意味、恋愛と同じです。「恋は盲目」と言うように地域も「好き」だから見えなくなることも多い。地域活性は綺麗なものではないです。

村上:なるほど。なかなかの名言いただきましたね!

一同:(笑)

山田:主観は変化します。変化するのは悪いことではありません。人間はそういうものだと思います。ポジティブな関わりであるほど危うい。認められ続けないと活動を続けられないので、モチベーションが長く続かないです。

増子:「足利が好き」と活動する人を見てきましたが、現在も続けている人はほんの一握り。

村上:悲しい現状があるのですね。

地域は都合の良い人を求めすぎていないか

山田:コムラボは統計データや事実を重視します。データを元に仮説を立て、その結果を客観的に分析することで、改善しています。

村上:「好き」の主観から距離を取ることが必要だということですね。一般的には「地域が好き」という気持ちがきっかけで関わり始めるケースは多いと思うのですが・・・。

山田:それは裏を返せば、「地域が好きでないと地域に関わってはいけない」になりませんか。足利市が毎年集計している市民アンケートを見ると「まちに参加する意欲」で「参加したい」と回答している人は約2割です。「意識が高くて地元愛に溢れていて地域で活動している人たち」を求めるのはとても歪んでいるように感じます。

増子:地域の未来を考えるイベントも「地域が好き」という前提で企画されています。私は「地域が嫌い」といったネガティブな声こそ拾い上げるべきだと思います。ネガティブな想いを抱く人にいかに関わってもらうか、という視点が欠けています。批判も含めた声を集めないと地域活性は前へ進まないかなと。そもそも「地域が大好きです」という人は集めようとしなくても集まります。

村上:確かにそうですね。

増子:地域と関わるときには、「地域が嫌い」と言っていた方が楽ですよ。とても好きだと、傷つけられた時にその分傷つくでしょう。

山田:ほら、これも恋愛と同じですよ。

一同:(笑)

村上:「好き」という想い以外に皆さんにとっての原動力があるということでしょうか。皆さんが活動を続ける「想い」とは何でしょうか。

山田:「嫌い」とは言いましたが、足利は出身地ですし、一つひとつの取り組みにはプライドを持っています。私の原動力はそういった部分にあるのかなと。

増子:私はやりたいことが足利になければ、他の地域や県で活動する選択肢も十分にあります。その上で今は足利でやりたいことがあるので、ここで活動をしています。

村上:なるほど。出村さんはいかがですか。出村さんにとって出身地ではない足利での活動に関わり続ける理由はどのようなものがありますか。

出村:「地域が好き」を全面に押し出した地域活動は私もあまりいい印象を持っていません。コムラボは地域とは距離を置きながらも新しい仕組みを作っています。一般的な地域に関わるアプローチとは違う部分があり、面白さを感じています。だからこそコミットしています。

村上:これまでの活動や経験があったからこそ語られる地域へ関わる原動力は、とても興味深かったです。

次回のテーマは「これから地域に関わる人へ伝えたいこと」。

「今は『いかに負けないか』の時代」と話す山田さん。地域に関わる人にとってどのようなものが武器となるのか、成長スピードが緩やかな地方でも自身を成長させ続けるにはどうしたら良いのかを中心にお話を伺います。


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栃木県足利市を中心に『地域の新しい「やりたい」を「できる」に変える』をミッションに掲げ活動する非営利団体です。#足利エール飯、カフェ&シェアオフィス「マチノテ」、足利経済新聞、あしかがのこと。などを運営しています。 https://www.com-labo.com/