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コムラボ 10周年対談(1)「普通の市民が意識高い系にされてしまう地域の罠」

今年7月26日で設立から10年を迎えた特定非営利活動法人コムラボ(以下、コムラボ)。

インターネット放送局「足利テレビ」にはじまり、コワーキングスペース「SPOT3」、地域メディア「あしかがのこと。」、カフェ&シェアオフィス「マチノテ」、「足利経済新聞」の運営など地域へ新しい価値を提供してきました。

今回、マチノテスタッフであり足利歴約1年の村上香純(秋田県出身)がコムラボ役員3人にインタビュー。10年間の活動を振り返りながら「コムラボ的ものの見方」に迫ります。

登場人物:
・山田雅俊(代表理事、創業者)
・増子春香(理事、創業者)
・出村哲朗(理事、2012年に加入)
・村上香純(マチノテスタッフ、足利経済新聞記者)

「10年も活動を続けるとは思っていなかった」と話す代表理事山田さん。「コムラボ結成」や「結成直後の活動」からその心意を紐解きます。

コムラボのきっかけは「ノリと勢い」だった

村上:コムラボ 結成のきっかけはTwitterのオフ会と聞きました。(※オフ会=ネットで知り合った人が実際に集まる会)

山田:はい。2010年6月に足利でTwitterオフ会を開催しました。動機は「やったら面白そう」という単純なものです。当時の市長も参加してくださり、参加人数は15人ほど。異業種交流会といった形で盛り上がりました。

村上:オフ会がきっかけで仲良くなられたのですね。

山田:はい。参加メンバーが個性的で面白く、「何か面白いことをしよう」と後日個別にメールを送りました。

村上:送信したメールには「NPO法人を立ち上げよう」など詳細まで記載していたのでしょうか。

山田:いえ、Twitterオフ会も「面白そうだから」という動機だけで開催しましたし、メールも「楽しいことができたらいいな」程度の内容でしかなかったです。正直あまり覚えていません。

村上:10年前の出来事ですし、無理もないですね。出会いからNPO法人の設立まではどのような流れだったのでしょうか。

山田:2010年は、国内でネット放送局が立ち上がり始めた時期でした。「足利で地域の情報を伝える『市民が作るネット放送局』を作ろう」と思いつき、7月に「足利テレビ」の活動を始めました。資金的に放送機材の調達が難しかったため、助成金などの支援が受けられるNPO法人を設立することになりました。

「まちづくり」を考えずにコムラボを作った

村上:出会いからNPO法人設立まで順調ですね。設立時「まちづくり」といった今でいう地方創生への想いはお持ちでしたか。

増子:いいえ、全く考えていませんでした。

山田:「楽しい」と感じる活動を続ける手段としてNPO法人の設立を選んだ、といっていいでしょうね。立ち上げはノリと勢いでしたよ(笑)

村上:コムラボを作ったのも、まちへ関わり始めたのも、「まちづくり」の観点からではなかったと。

増子:「ノリと勢い」で活動し始めたことで、のちに違和感やギャップを感じることになりました。

村上:何があったのでしょうか。

増子:「足利テレビ」の活動に新聞社から取材が何件もありました。

村上:活動が注目された?

増子:そうですね。私たちは「面白いから」と地域情報を伝える活動をはじめましたが、周囲からは「キラキラした存在」として認識された感覚がありました。

村上:「キラキラした存在」ですか。

増子:はい。「このまちを元気にしていこう」といった志を持った人間として扱われました。「意気込みを教えてください」「このまちをどのように変えていきたいですか」などと取材を受け、とても違和感を持ちました。

村上:出会いも活動も「面白い」がきっかけでしたよね。

山田:「楽しむだけではダメなのか」と周囲とのギャップを感じた出来事でした。いつ聞かれても対応できるように大義名分を考えたことがあります(笑)

増子:ありましたね(笑)懐かしいです。

山田:「足利テレビ」をはじめた時の違和感である「キラキラしないとダメなのか」や「意識高い系にされてしまうのは何故か」がコムラボの原体験として今でもあります。

「あの時にしておけば良かった」と今だから思えること

村上:コムラボ設立やその後の活動を振り返り、「準備しておくべきだった」と感じることはありますか。

山田:振り返って後悔することは基本的にありません。どのような失敗も「あの失敗があったから今がある」と感じます。

増子:準備と言えるかはわかりませんが、「表に出る覚悟」は必要だったと思います。

村上:表に出る覚悟とは、具体的にはどのような覚悟でしょうか。

増子:活動を続ければ周囲から様々な反応があります。プラスであってもマイナスであっても、周囲の反応を受け止める覚悟ですね。

村上:マイナスな反応に対する、自分自身の感情はどう解消していくのでしょう。

増子:時間が解決してくれる、でしょうかね。

山田:「ぼやける仲間」も大きな助けになります。私は増子さんや出村さんをはじめコムラボメンバーに遠慮なくぼやけています。

増子:そうですね。主要に活動するのは山田さん、出村さん、私ですが、その影には精神的な支えとなっている仲間の力があります。コムラボメンバーにはとても感謝しています。

村上:山田さんが「10年も活動を続けるとは思っていなかった」と話す理由が分かった気がします。

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次回のテーマは「コムラボメンバーが10年間活動を続けられた原動力」です。まちへ関わり続けるメンバーは「足利が嫌い」と衝撃的な想いを語ります。それでもまちへ関わり続ける原動力とは。


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栃木県足利市を中心に『地域の新しい「やりたい」を「できる」に変える』をミッションに掲げ活動する非営利団体です。#足利エール飯、カフェ&シェアオフィス「マチノテ」、足利経済新聞、あしかがのこと。などを運営しています。 https://www.com-labo.com/

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