天国と地獄

大切だったあのひとも、
かわいいワンコも、
命には限りがあって。
どんな形であれ、最期は訪れる。
天国で見守ってくれているかな ―

これは宗教の勧誘でもなんでもない。
僕がそう考えて生きているというただのお話。

この世こそ、現生こそ、地獄という場所。
閻魔様は僕らをみな地獄に落とした。
僕らはみな修行中。
天国に行くための。

現生はつらいことのほうが圧倒的に多い。
苦しみ、悲しみ、葛藤、痛み、
なにひとつ自分の思い通りになんかならない。

しあわせだと思う。
お金持ち。
愛するひとがいる。

こんな時間がずっと続けばいい。

いや、続かない。

誰にも平等に死が訪れる。
どんな栄光も、お金も、罪も関係ない。
この次に僕らが住む世界は天国だと決まっている。

どんなに今が苦しくても。
逃げない。
どんなに今が順風でも。
驕らない。
すべて終わるから。

この世こそ、現生こそ、地獄という場所。
閻魔様は僕らをみな地獄に落とした。
僕らはみな修行中。
天国に行くための。

リタイアせずに生き抜こう。
まだ地獄にいたいと駄々をこねたって。
すべて終わるから。

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