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次世代キャリアの観点 #1『テクノロジーは天才を量産する』

若い世代にキャリアの相談を受けたりワークショップをすることが多い。
そんな時私がよく伝える話をシリーズで発信してみたいと思う。

まずこれからの働くを考えるうえで、絶対見逃せないのが、『尋常じゃないほど加速度的に技術が進化し、働き方の概念が変わり続けている』ということ。そこで今日の題材は、現代人の生活において絶対に切り離せないGAFAによるイノベーションとその強さの背景のお話。
(※最近ではGAFAMといわれることもあるらしいが個人的にはMicrosoftがここに並ぶのはどうも違和感があり、ご容赦を。)

1)GAFAとは。

G=Googleはインターネット普及の仕掛人。
世界の利用者10億人以上。
全世界のAndroid搭載機器は約25億台。

A=Appleはスマートモバイル普及の仕掛人。
全世界端末数14億台。
スマホ世界ランキング2位。

F=FacebookはSNS普及の仕掛人。
全世界利用者約24億人。

A=Amazonは新エコシステムの仕掛人。
米ネット小売りシェア約5割。
クラウド事業世界シェア32%

2)GAFAの何がすごいのか

これらにサービスによって私たちの生活はあっという間に変化した。彼らの強みは簡単にまとめると以下のようになる。

①ひろくあまねく平等に機会を提供する
(教育、宗教、国籍、人種関係ない)
 ↓
②容易にだれでも情報が獲得できる
 ↓
③消費者のレビューや体験によって、別の消費行動が促進される
(例えば、AmazonのレビューやSNSのいいね!)
 ↓
④消費者がそのサービスに行くことでほしいものが手に入る、公正な機会が提供されているという「信頼」がどんどん醸成される
 ↓
⑤その結果膨大な顧客情報、マーケティングのデータが蓄積され、どんどんAIの精度が高まる。
(質問することにより、消費者の潜在的ニーズがわかる)
 ↓
⑥結果、次のビジネスチャンスが無限に広がっていく

すごい…。

もうすべての情報は彼らの手の中。でももう離れられない。
というわけ。

3)つまり、彼らに共通しているのは

・技術力をベースに、世の中に等しく価値を提供していること
「徹底的な顧客志向」で既存の構造自体を変えていること
・そのプラットフォームを自ら構築していること
である。

そう、持続可能な究極のWin-Winの状態を作っているのだ
単なる1社の金もうけではなく、新たな社会の在り方に大きな影響力を与えているというところがすごいのである。

いろんな人たち

さて。ここでふと疑問がわいた。
スマホ世界ランキング1位はどこか?

4)虎視眈々と狙う猛者

実はサムスン電子(韓国)。SAMSUNGだ。

サムスン電子はブラジル、韓国、ロシア、メキシコ、インドネシアなど71カ国でスマホシェア1位を獲得し、米国、カナダ、豪州などの国で2位。

サムスンのなにがすごいかって。

それは、模倣力がめちゃくちゃ優れているところだ。
また、サムスンは社員もめちゃくちゃ優秀だといわれている。
入社時でTOEIC900点(990点満点)を要求されて出来て当たり前という考え。
それに加えて、学生時代の活躍(起業など)も加味されるものだから、入社してくるのは、粒ぞろいのスーパーマンばかりだそうだ。
厳しい関門を潜り抜け、見事入社した人たちは男女問わず『サムスンマン』と呼ばれ、周囲の羨望の眼差しを一身に受けている。工学博士やMBAホルダーなど、きらびやかな経歴を持った人たちがごろごろいるらしい。
そんな優秀な人たちが、入社してから成果主義の厳しいプレッシャーにさらされ、休みもなく働き、競争力のある製品を世に出し続けている。

5)日本との共通点

実は、その強みは、かつての日本のハードウェアメーカーと似ているということをご存じの人も多いかもしれない。

日本のハードウェアメーカーが発展した経緯は、諸説あるが例えば自動車工業で言えば、海外の車を輸入してばらばらに分解。徹底的に構造を分析して、日本人の緻密で繊細な技術力によって模倣し、改善して日本製として売り出したところから始まっているのだ。

いやゆる破壊的イノベーションではなく、持続的イノベーションというやつだ。

とにかく高い技術・知識を誇るエリートたちが時間もなりふり構わずモーレツに働き続けるその構図も、かつての高度経済成長期の日本と一緒だ

しかし、今、日本の家電製品は世界で通用しているか?

海外の電化製品店に行ってみたら愕然とする。

ほとんど日本の家電製品は置いていないのだ…。
SONYもSHARPもPanasonicもTOSHIBAも。

メイドインジャパンブランドは決して廃れさせてはいけない。
だからこそ、日本はその一つ上を行く必要がある。

いまこそ、破壊的イノベーションを起こす人材が必要なのだ!!

・・・続く

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