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きょうの画材「14:セーラー『hocoro 細字』」



以前「with ink.」でご縁を頂いたセーラー万年筆さん。
「文具女子博2023」でブースにお邪魔してきました。

さきっぽだけの万年筆

その際にインクについて質問をする機会を頂けたのですが、
近年増えている、マーカーペンのような鮮やかでお洒落な色のインクは
染料系が多く、やはり顔料系に比べると退色しやすい面があり…
私も万年筆とインク、面白いな~!と思いつつ、この理由で
原画作品の画材からは外しがちでした。

で、今回試しに購入してみたのがこのhocoro。
万年筆のペン先をもつ「つけペン」です。

一般的な万年筆は「コンバーター」と呼ばれる内部パーツが
インクタンクとなってペン先にインクを流し込んでいるので
基本的には万年筆用のインクしか使う事ができません。
でもこれはつけペン式なので、それ以外の水性画材も使えるのでは!

水彩や墨で自家製インク

黒系の色は墨を磨った濃墨液が問題なく使えました。
問題は彩度の強い色。最初は透明水彩を濃い目に溶いたものを
試していたのですが、色の出が薄いかな…と思いネットで調べ。
カリグラフィーの技術で「不透明水彩を水に溶いて使う」
という記述を発見し、これは!と手持ちのホルベインガッシュから
赤い色液を作ってみました。

試し描きしてみると、これがかなりのよい感じ!

インクの色替えの時は、筆のように
そのまま水でちゃぷちゃぷとすすげます。

絵の具で描くペン画

始めに水溶きガッシュで色の線を描き入れ、
後から青墨の黒い線をカリカリと描きこんでいきます。

余ったガッシュ液と墨液をかるく混ぜた焦げ茶カラーも。
あえてしっかりと混ぜきらない事で、部分によって赤みと黒みがゆらぐ
面白い色の線になりました。

練りゴムかけは優しく

よくよく線が乾いてから、練りゴムでやさしく叩いて
鉛筆の下書きをクリンナップ。剥がれた水性画材の粉が徐々に
練りゴムの表面にくっついてくるので、汚れた部分は適時取り除きます。
薄めの紙ならペン入れの際にトレス台を使うとスムーズかも?

きれいになりました。

使い終わったペン先はひっくりかえして収納できます。
今回選んだのは「細字」のhocoroペン先ですが、
hocoroは他にも色々な種類のつけ替えペン先が用意されているので
そちらもいつか試してみようと思います。


今回使った画材

・キャロア水彩紙
・セーラー万年筆 hocoro(細字)
・墨運堂 青龍胎
・ホルベインガッシュ フレームレッド

今回もご覧頂きありがとうございました。楽しい画材ライフを!

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