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【英大学院留学】修士論文スケジュール

みなさまこんばんは。こむです。

今日もお疲れ様です。

さて、今日は私自身も苦戦した大学院留学の集大成、修士論文提出までのスケジュールについて書いていきたいと思います。

私はイギリスで1年の大学院留学(Taught)を経験しましたので、実体験とまわりの友人などから聞いた情報をまとめて紹介します。

大体イギリス大学院留学においての修士論文(卒業論文)の提出はこんな感じで進んでいくのか、といった程度に参考にして頂ければな、と思います。

1.大学院1年コースの全体スケジュール

Fall Term: 9月後半~12月後半(大体クリスマス前まで)

Spring Term: 2月~5月くらいまで

前期、後期の2期制。12月、1月のクリスマス休暇がまとまった休暇になっていて、この期間に留学生は一時帰国したり、現地の学生は帰省したりしますね。

それぞれの学期の最終月に試験期間があり、履修しているモジュールによっていつから休みになるかが変わります(大体2週間程度)。

ちなみに再試験やエッセイの再提出はお金がかかる場合があるので、一発でちゃんと合格できるようにしましょう。

後期の講義は大体5月初めあたりで終了しますが、ここから9月の卒論提出に向けて本腰入れて取り組む学生が多かった気がしますね。

まあ9月のデッドラインより早く提出すればそこからは卒業認定でるまで自由なので、余裕をもって取り組むのが一番ですね。

2.卒論スケジュール

前期モジュールに必修でResearch Methodという、論文を書く上で必須となる研究方法論(様々な研究方法と選定の仕方、サンプリングの仕方やデータの読み取り方、アンケートのデザインやインタビュー方法等)について学びます。これをヒントに自分のテーマや研究対象に沿った方法を見つけていく感じですね。

その後、前期に履修するコースもありますが、大体は後期に履修するのがDissertation Practice(あるいは似た感じのモジュール名)。

ここでは卒論においてとても重大な(といかこれがミソ)Research Questionの選定の仕方に重きが置かれます。要は、どういった疑問や問題を解決するためにこの研究をやるのかってことですね。

これに加え、実際に学生が提出した論文を批評したり、卒論の構成を具体的に学んでいきます。

前期や後期に履修したモジュールからヒントを得たりして、大体のテーマや扱いたいトピックが決まっていると順調に進めていくことができると思います。が、書きたい内容をそのまま卒論として書けるかというと、結構制限があってそうともいきません。これについては次の項目で。

私の場合は後期のDissertation Practiceにおける最終提出課題が3000字の卒論Proposalでした(卒論ではこんなこと書きますていう内容のエッセイ。前期の段階でProposalの簡易版の提出が求められる学科やコースもあったので、一概には言えません。

これを大体5月までに提出、そして9月までの4カ月間ほどで卒論を仕上げていくというイメージです(卒論は目安1万5千字から2万字)。大体6月までには参考文献を読み終えて7月までにはデータ収集(アンケートやインタビューなど必要な場合)も終えていたいですね。これらをもとに7月、8月くらいで一気に仕上げていければ順調なんじゃないでしょうか。

Proposal提出後は取り扱うテーマや分野ごとにSupervisor(卒論のアドバイス役の教授)が一人割り当てられます。私のコースでは希望しない教授だけ指定することができました。まあ人間ですし、合う合わないありますよね。

Supervisorとの面談を通して役立ちそうな参考文献や先行研究を教えてもらったり、現時点でのフィードバックをもらったりして卒論完成を目指します。この面談は大体3から4回は絶対に生徒一人一人に確約されていて、それ以外は自分でコンタクトを取る感じですね。でも教授陣は忙しい(一人少なくとも30人くらいは担当してる)ので余裕をもってスケジュール確認しましょう。

担当Supervisorによって「いつまでにdraft提出して~」というスケジュールの組み方が異なってくるので、卒論は特に個人で自己管理を徹底しなければなりません。(まあ他のモジュールもそうっちゃそうですが)

大体9月の最初の週に卒論提出のデッドラインが設定されることが多いのではないでしょうか。またこれも学科ごとに異なるとは思いますが、目安として。9月に入ってから取り組む時間はない、というのは確実ですね。

私の大学院では、9月前後に提出して11月くらいに卒業認定が出るて感じでした。

1月に卒業式予定だったんですけどコロナで中止、、、帽子かぶりたかったなぁ。

3.卒論のテーマ選定においての制限

テーマ選定とResearch Questionの選定は本当に私が一番苦労した部分です。これが卒論作成のスタート地点でもあるのですが、私はここが要のように感じましたね。

テーマが以下3点においてしっかりと吟味されていないと、付随するResearch Questionの質も必然的に落ちてしまいますので、じっくり時間をかけて取り組みたいところ。

以下に紹介する3点以外にも様々考慮しなければいけない事柄はあるかと思いますが、大体の学生がここに悩むであろうというところを紹介します。

ある程度の数の先行研究があるテーマを選ぶ→参考文献、研究の幅広さも評価に関わってくるため、全く新しい研究をするよりも、ある程度研究が進んでいるテーマで先行研究を組み合わせたり、違う角度からの分析を試みたりする方が進めやすい。

実現可能な研究テーマにする→やってみたい研究内容が自分にとって実現可能かどうかを見極めます。あまりにも多くのサンプルを集めなきゃいけない場合や、主張を裏付ける根拠を提示することが困難な場合など、避けなければならない状況は多々存在します。自分にとって可能な範囲の規模に研究を納めましょう。

テーマを十分に絞る→これはResearch Questionを考える時に大事なことなのですが、余りにもテーマが幅広すぎると、具体的に何を研究によって解き明かしたいのかが鮮明にならず、卒論全体の質を大幅に落としてしまいがちです。これには私のまわりでも(私を含め)数多くの学生が悩まされていました。

私の場合はこの③に一番時間をかけましたね。何度も先行研究を見直したり、教授に相談したりして、もうこれ以上絞ることはできないかと突き詰めていきました。(例:米と日本のテレビCMの比較研究→広告の露出頻度は?時間帯は?→広告が使用された期間は?→商品カテゴリーは?→広告のどの要素を含める?(オーディオ?スクリプト?ビジュアル?芸能人やタレント?)→オーディエンスはどの層に絞る?→どの論説を使う、応用する?など)

テーマの選定には十分に時間をかけるべきだと思います。ここがしっかり絞れていないと、後々時間がなくなってから主張を構築できない、またはデータの確実性が低く、説得力のある結論を導き出せないといった状況に陥り兼ねません。

私の場合はテーマをしっかり絞り切らないとResearch Questionが薄っぺらくなってしまって、教授陣からwhy?の連投に受け答えできなくなりましたね。

4.卒論の構成と評価

大体の大枠↓

①Title ②Abstract ③Table of Contents ④Acknowledgements ⑤Introduction ⑥Literature Review ⑦Method ⑧Analysis ⑨Result and Discussion ⑩Limitations and Challenges ⑪Conclusion

+最後にReferences てな具合になると思います。扱う研究方法によってデータの記載の仕方も変わってくると思いますし、スタイル(Harvard, APA, Chicagoなど)もそれぞれのコース又は学科によって指定があると思いますので、コーススタート時に配布されるであろうHandbookを参考にして構成していきます。

続いて評価についてですが、これも大体ではあるんですけども、

テーマに関する深い理解が明瞭に表されていること、適切な方法を用いて正確にデータを読み取り、主張を論理的に裏付けていること

論文の全体的構成の質が高いこと(論文全体に章を跨いでまとまりがあり、首尾一貫性が保たれていること)。

すべての主張、研究方法の選択等において論理的に正当化されていること。

この3点が一番評価に関わってくる要素だと思います。主張に対して十分な証拠を提示する、できない場合はその理由もきちんと提示し、現段階で確実な部分にフォーカスする。首尾一貫性の厳守。これが一番大切かな、と感じました。

これらを徹底するためにはやっぱり前述したテーマを徹底的に絞ってResearch Questionを設定することが必要不可欠な気がしますね。

もちろん人によってアクセス可能なソースの数や規模に差はあると思います。自分に合った設定をすることが大事ですね。

上記した要素の他にも、評価を左右する事柄は多々あります(参考文献の幅広さ、文章力、正しく引用できているか等←これ間違ったら一発アウト:盗用になるので不可となります)。

これらの評価における観点は特にイギリスの大学院だから~というわけでは決してないと思います。が、論文を書く上での留意点として紹介させて頂きました。

私が卒論で何を扱ったかというお話は、また別の記事で紹介させて頂こうと思います(めっちゃ大変すぎて投げ出したくなったこともしばしば)。


今回は長くなってしまいましたので、この辺で終わろうかと思います。

大学院留学を考えている方にとって、少しでも有益な情報となりますように!

最後までお読み頂き、ありがとうございました!



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