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夏の恋って知らぬ間に過ぎ去らない?なに、梅雨なの?

 えっ私だけ?今季節は夏ですよね?私、四季がないみたい。恋の梅雨もようやく明けそうです。ご無沙汰しております。なんて先ほどお天気雨で考えこんでしまいました。

 ようやく頭が戻ってきそうです、ただ私、文章(こういった書き殴り以外)を書く際、どうしても紙にバーーーっと書きたいんです。紙ベース。そこからどんどんはみ出して、止まってみたと思ったら、いきなり繋がって。面白いです。なにかに憑りつかれてるのかしら。

 最近読んだ...と言ってももう何回目かうろ覚えなのですが。

【親指の恋人】 著 石田衣良

…「これから送るのは、親しい友達にも話していないことだ。暗くなるけど、いいかな?」
「わたしは……今、この瞬間全身でスミオの話をきいてるよ。全部、話して――」
六本木ヒルズに暮らす大学生の澄雄と、薄給のパン工場で働くジュリア。携帯の出会い系サイトで知り合ったふたりのメールが空を駆けていく。
20歳のふたりは、純粋な愛を育んだが、そこへ現実という障壁が冷酷に立ち塞がる。無防備すぎる恋は追いつめられ、やがてふたりは最後の瞬間に向かって走り出すことに。
格差社会に否応なく歪められる恋人たちを描いた、現代版「ロミオとジュリエット」。

 これ買ったのはいつだろう。出会い系で会うという設定。昨今の出会いに寄せると、マッチングアプリのようなものなのか。石田衣良先生の本は、他に【娼年】も読んだが、テイストがどれも異なっている気がしてたまらない。話を【親指の恋人】に戻すが、格差社会は今も尚あるだろう。その二人が惹かれ合う、読みやすい恋愛小説だと思う。短期間で死に向かう二人の描写がとてもスピーディーに描かれていて、私の死に対する感覚と近しいものがあった。若者が抱く死。それは“生きたい”と同義なのかもしれない。様々な要因で自分を殺める人間もいるが、それは他者から見ると、親不孝・可哀想…等、マイナスな面で捉えられがちだ。だがそれは死を望んだ者にしか分からない。スミオとジュリアのように、幸せな死も沢山あるだろう。

 ところで、ラストのシャンパンについていた赤いリボンをお互いの小指に結ぶシーン。私は【高校教師】のラストを思い出してしまいました。世代ではないけど、野島作品は全てツボ。上戸彩さんと藤木直人さんのバージョンも好きです。もうヒナの笑顔がたまらない!先生と遊園地での初デートをこぎつけるが、その日は降水確率が高め。ヒナは学校でも沢山のてるてる坊主を作るんです。(ひとつひとつに名前をつけるあたりも可愛い)そして、約束の日、ヒナは先生を起こしカーテンを開ける。びっくりする先生。ヒナは振り向き、満面の笑みで「気合い〜!」と…もう!!なんなの!!それから私は、好きな人が出来る度、初デートはてるてる坊主を作ってます。(実話)

 っと、少々マニアックな部分が出てしまいました。
 それでは。

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