ビブリオバトルで原稿を書くべきなのか?
こんにちは。
昨日執筆した記事にたくさん反響をいただけてありがたいです。
マシュマロ(匿名のメッセージを送れるサービス)に2日連続でメッセージをいただいたので、お返事したいと思います。
ビブリオバトルに参加していただいているとのこと、ありがとうございます!
(昨日の記事も読んでいただけて嬉しいです)
「5分間の本の紹介時に原稿を手元に置くことを認めてほしい」というご要望ですね。
原稿はルール違反ではない
よく誤解されがちなのですが、ビブリオバトルの公式ルールでは、原稿の準備や読み上げは禁止されていません。
(大会規定など追加ルールで禁止されている場合はあります)
ビブリオバトル公式ルール
2. 順番に一人5分間で本を紹介する.
a. 5分が過ぎた時点でタイムアップとし発表を終了する.
b. 原則レジュメやプレゼン資料の配布等はせず,できるだけライブ感をもって発表する.
c. 発表者は必ず5分間を使い切る.
そのため、「作成した原稿を読むような形で参加」することもルール上は可能です。
なぜ原稿を禁止していないのか?
上記の公式ルールに「できるだけライブ感をもって発表する」という文言があるように、ビブリオバトルはその場で生まれる言葉とコミュニケーションを大切にしているゲームです。
レジュメやプレゼン資料を準備して臨む発表は、読み上げるだけの時間になってしまいがちです。
ならばなぜ原稿を禁止していないのかというと、「原稿を読み上げる発表ではチャンプ本を獲得できないため、自然と読み上げない形の発表になる」という発想に基づいているためです。
大切なのは気楽に行うこと
「原稿を読み上げる方が参加の敷居が低い」と感じる方は、原稿を準備して語って構わないと思います。
ただし、そう感じるのは「ビブリオバトルの5分間は整理されたプレゼンをしないといけない」「恥ずかしい思いをしたくない」という気持ちが根底にあるからのように思います。
プレゼン資料を準備しないでほしいというのは、「ビブリオバトルを肩肘張らずに遊んでほしい」というメッセージでもあります。
「ビブリオバトルの発表では格好悪い間ができたり、順序だった話ができなくても構わない」「ぐだぐだな紹介をしても恥ずかしくない」という雰囲気を、司会者や参加者全員で作っていっていただきたいです。
学校現場では特に注意を
原稿の準備や読み上げは公式ルール上禁止ではありませんが、学校現場で導入する際はその使用に特にご注意いただければと思います。
原稿作成と提出が前提になっていたり、さらにその原稿に対して先生の評価が行われたりすると、発表内容が他の参加者ではなく「先生にとっての正解」に近づいていくことになります。
それではビブリオバトルの根幹である活発なコミュニケーションにつながりません。
「ぐだぐだな発表になっても構わない」という雰囲気作りをすることで、結果的にその場の盛り上がりやコミュニケーション能力につながることと思います。
回答になっているでしょうか。
原稿を準備するにせよしないにせよ、ぜひ肩肘張らず気楽にビブリオバトルに挑戦いただければ嬉しいです。
参考
なぜ原稿を準備しないのか?(ビブリオバトル公式ウェブサイト)
**ビブリオバトルに関する質問・メッセージ募集中です。
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お読みいただきありがとうございました。
執筆:益井博史(個人サイト)