勇気はどこで手に入る?求職中にフランス人から学んだこと
今回は、2012年にオーストラリアに来た当初の体験を元に書いています。
カスタマーサービスを長年しているわりに、初対面の人に話かけるのが苦手な私。
記憶を遡れば、小学一年生の時に転校したことが原因かな?と思うのですが、二学期からの転校生だった私は、既に出来上がっている友達同士のグループに入っていく勇気が出なくて、それを避けるために一人で居ることを選んでいました。
休み時間は図書室で過ごすのが日課。それでも、周りから「寂しそう」とは思われたくなくて、「一人で何かに没頭している方が好き」と見えるように振舞っていた気がします。
そんな学生時代を過ごすうちに、段々と一人でいるのが楽になり、、、周りの反応を気にせず、興味の向くまま何処へでも出かける大人になりました。
大人数で盛り上がっているのを見ると、楽しそうだな~と思いますが、未だに自分から加わっていくのが苦手。
幼少時の体験が、こうやって性格を左右していくと思うと、自分に子供が生まれた時には、心の状態もきちんとケアできる親にならなきゃ、と思います。
さて。なんでこんな話をするのかというと、、
海外生活では、勇気が必要な場面がとっても多いからです。特に、仕事探し。オーストラリアでの職探しは、基本的には求人サイトから申し込むか、自分で足を運び、履歴書を配りながら探すのどちらかになります。(知人の紹介もあり。)
そうすると、勇気と打たれ強い心を一時的にでも装備していないと、「もう辛いから帰りたい。」と、心が折れてしまうんですね。特に20代前半の学生に多いのですが、渡豪してあまり経っていないのに、日本に帰ってしまった方もいました。
私が仕事探しを始めた頃の話ですが、web上の求人広告には、田舎町なのにも関わらず、閲覧数が常に100回以上。多いものだと1000回以上マークされていて、履歴書を送っただけでは全く返信が来ない、という状況でした。
そうなると、もう一軒一軒、自分でドアを叩いて履歴書を配るしかないんですね。これって、多くの社会人が苦手に感じる「新規開拓営業」と同じですよね。(少なくとも私は苦手…)
初めはにこやかでも、仕事を探していると伝えた途端に無愛想に変わる人も多く、立て続けに断られた後には心が折れ始め、入口を行ったり来たり。まるで不審者の様な行動をとった後、結局は中に入る勇気が出ず、罪悪感を抱きながら家に帰った事もありました。
そんなある日。いつもの様に履歴書配りに出た先で心が折れ、ハウスメイトのChrisに電話をして、「どうすれば、勇気が出るの?」と、自分への怒り混じりに、嘆きました。
私より3歳年上の、フランス人の彼女から返ってきた言葉は、
『勇気は、自分の中に見つけるしかないんだよ。』
という言葉でした。勇気や自信とは、どんなに喉から手が出るほど欲しくても、外から取り入れることはできない。自分の中で少しづつ育てるしかない。
でも、逆に言うとね、
「一番身近なところにある」って事ですよね。
簡単に出ては来なくても、凄く遠くにあるわけじゃない。必要な時に、自分次第でアクセスできる。そんな距離にあるんです。
私たちはよく、「自信が無い」「もっと自信が欲しい」と言うけれど、自信は何処かから降ってくるものではなく、自分の体内で作られるもの。
勇気は身近な所にある、大丈夫。そう言い聞かせながらまた履歴書配りを始め、合計で30〜40件ほど歩き回り、無事に仕事が決まりました。
心の持ちようって、本当に大事ですね。現状は同じでも、気持ち次第で行動が変わり、未来も変わって行くから。
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ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。海外で生活する中で、自分の価値観や目線が変わった体験を、これからnoteに綴っていきたいと思いますので、宜しくお願い致します。
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