15_味覚と色の関係〜色彩心理の授業で実験

画像1 ずっと前の話ですが。大阪のデザイン専門学校での色彩心理の授業最終日、 24名の学生に「新製品のパッケージ色を決めたいのだけど、テイスティングしてくれる?」と呼びかけました。 用意したのはペットボトルのアイスコーヒーで、すべてラベルは外しておきます。そして学生たちには「味が2種類あるので比べてみて感想聞かせてね」とインフォメーションしましたが、もちろん(?)同じテイストのコーヒーです。
画像2 白い紙カップに注ぎ、片方は黄色い紙の上に、片方は焦茶色の紙の上に置き、味が混じらないようにと口すすぎの為の水も用意する念の入れよう。周りにある色によってコーヒーの味が変わる・・・コーヒーが美味しく感じる色ってどんな色なのかな? 『視覚からの情報が味覚を変える』これについてはいろいろな実証例もあるのですが、どうしても自分の目で確認したくなり、学生たちに協力してもらったというか騙したのでした(笑)
画像3 結果はこんな感じ。全体に『焦茶の上に置いたコーヒーの方が味や香りが濃く、美味しく感じた』という意見が多く、人の味覚は周りの状況(ここでは色)によって変化するということが確証されたわけです。これは著名な色彩学者が昔数百人の学生たちと行った「色と味覚の関係の実験」をアレンジしたものですが、数百人規模と24名でも同じようなパーセンテージの結果になったのが面白かったです。
画像4 近年、食のプロを目指す学生さんたちと色彩の授業をする機会をいただいたので、全く同じ実験をしてみました。
画像5 デザイン専門学校よりも少し人数が多かったのですが、やはり同じような結果になって大満足(?! )まんまと騙されてくれた・・・いや、協力してくれた愛すべき学生くんたち、どうもありがとう♪

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