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kanamori
2016年3月30日 19:24
君はいつでも生きるのが上手くない。そんなところが好きになったといえば、間違いではないのだけれど。僕だって生きるのが上手くない。落ち込んでは何度もホームに足を向けていた。君と出会う前は。それは晴天のある日。花屋の店先に並ぶ数多くの花たちを、恨めしげに眺めていた時、その花にも負けない笑顔を向けてくれたのが、君だった。一目惚れというのは、こういうのを言うんだな、そう感じた。というか、その笑顔に
2016年3月25日 19:03
ああ、猫の声がうるさい。ふと気がつくと、部屋に夕暮れの光が差し込んでいた。そうか、私は仕事を休んで1日こうしていたのか。机の上のコンビニ弁当は、昨夜のままで手付かずだ。時間を確かめようとして、携帯を手に取る。無断欠勤をしたのだから、上司から着信が来ているであろうと思ったが、そんなことはなかった。着信はありませんの文字を見て、ついに私は今世の中からはじき出されたと悟る。携帯が手から落ちて