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眠れない日の朝散歩

僕たち夫婦は猫と暮らしている。もう9歳くらいになる三毛猫で、みよ子という名前だ。もともと吐きやすい体質のみよ子なのだが、最近、ブラッシングを怠っていた事もあり、夜中に部屋中に吐く。

吐くと空腹になるので、ご飯を欲しがるみよ子は僕たちの枕元で鳴く。少し太り気味なみよ子は声が大きい。鳴き声に起こされた僕たちは、部屋に散らばったみよ子の嘔吐物を片付けて、みよ子にご飯を与えてから眠ろうとする。

ゴロゴロとベッドの上で眠ろうと試みるものの、夏の暑さと、与えたカリカリをペロリと平らげたみよ子のお代わりを要求する鳴き声と、ほんの少し鼻腔に残ったみよ子の嘔吐物の臭いでなかなか寝付けない。

眠れないのならばいっそ朝の散歩をしてみることにした。

時間は早朝5時頃。

少し離れた道路ではすでにトラックが大きな音を立て、歩道には朝からジョギングやウォーキングに勤しむ人たちがいる。

家の周りをうろうろと歩いただけだったが、日中に比べれば過ごしやすい気候と、朝独特の空気が心地よく、たまにはこんな日も悪くないと思った。

朝の散歩を習慣化してもいいかもと少し思ったが、その後、昼間には眠くて頭がフラフラしていたので、ほどほどがいいのかもしれない。

今日はちゃんとみよ子のブラッシングをしてから眠ることにしよう。


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