20220608ネパール人たちとの交流-現状を打破するきっかけ

最近のラメールの様子。
1階テナントのネパール料理店「ミニ・ネパール」のオープンに向けた工事がラストスパートで、ネパール人オーナーや親族たちも出入りしはじめている。
Mはネパール人にこれまであまり接したことがなく、てっきりインド人と同じような感じなのかなと思っていたけれど、実際に接してみると、全然違うことがわかった。
インド人のようにガツガツした感じではなく、どの人も基本的に慎ましく穏やかな印象で、お金とか損得の話をそんなにしない。これには驚いた。
日本で例えるならば、大阪人と、滋賀の人の違いのようなものか…(大阪の人、すみません;)人種的にはほとんど同じはずなのに、国によって雰囲気が違うというのは面白い。

「ミニ・ネパール」はライブ機能ももうけて、お客さんは食事をしながら音楽を楽しめるし、ふだん、インド音楽など世界の音楽の研鑽に励んでいる人たちの発表の機会ともなる。そんな場所にしたい。
幸い、音楽関係の知人友人が多いので、機材のことや、プログラムのことなど、いろいろと相談に乗っていただいている。とてもありがたい。

ネパール人オーナーRamさんは、日本ですでに数店舗、飲食店を経営しており、もちろん日本語も話せるし、日本におけるだいたいのことはわかるようだけれど、日本語の読み書きには不自由しており、申請書の記入や各種申し込みなどには苦労している様子。サポートすることがたくさんありそう。

外国の人は基本的に、「こういうときはこう」みたいな勘所とか常識感覚のようなものが日本人と違っているから、意思疎通に齟齬が生まれたりしがちなんじゃないか、一緒に仕事をするなんてできるのだろうか? と小心なMは不安になってしまうのだけれど、ラメールのオーナーTaさんは、全然余裕である。まるで長年付き合ってきた友達と接するかのように、彼らと軽口を叩いて笑い合っている。すごい。
Taさんは長年、東南アジアで現地の人を率いて仕事をしてきた経験があるため、異文化圏の人たちと仕事をすることに慣れているのだろう。さすがだ、誰でもできることではない、彼ならではの仕事だ、と思う。

ネパールではどんな歌が人気なのか、ポピュラーなのか、といったことを、Ramさんの弟さん(学生時代から日本に住んでいるらしい。日本語は比較的流暢だし、なんとなく日本人ぽい雰囲気を身にまとっているからか、親近感がわいた)にいろいろ聞いてみた。
ネパールの歌をyoutubeで教えてもらったけれど、インドの歌とはまたちょっと、というか結構違うみたい。これにも驚いた。

Ramさんには、どんなお店をやりたいのか、ということを、コミュニケーションしがてら、インタビューしてみた。
──単なるレストランではなく、スパイスや、滋賀で作っているネパール野菜のマルシェもする。屋上に養蜂室をもうけて、山からハチを呼び、蜜を取り販売する。
てっきり、普通のレストランをやるものと思っていたので、驚いてしまった。日本の地場のものを並べたおしゃれなマルシェなどは時々見かけるけれど、日本で育てたネパール野菜を扱う店というのは見たことがない──
京都特有の、商売の規模は小さく、でもお得意さんが着いたら強いという土地柄に、うまくはまれば成功するかもしれない──そんな印象をもった。

順調にいけば7月はじめごろにはオープンできそう。
再来週には、厨房の試運転も兼ねて、ネパール料理の試食会をすることになった。

Mは、閉鎖的な日本文化や日本人の常識感覚を揺るがす、異なる文化を持ってきてくれる、ネパール人たちの存在に希望を見ている。彼らがラメールに入ってくることが、なにか現状を良い方向に変えていく突破口になるかもしれない、と予感している。

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