【内定者・新入社員研修編】 相互理解は自己理解から始まる エニアグラムを取り入れた「自己理解」研修
コラボテクノ人事マネージャーの木村です前回のエニアグラムを取り入れた【リーダーワークショップ】に次いで、今回は昨年から実施している
【“内定者と新入社員との「自己理解」研修” 】について書かせていただきます。
1.企画の経緯
コラボテクノが新卒採用を始めたのは2022年入社組からになります。
なので、今年(2024年)の内定者で4期目という事ですね。
会社も創業当初に比べると社内エンジニアのスキルも上がり、売上げも右肩上がりで、新入社員を育成するだけの余裕が出てきたことと、そもそも代表のエンジニア育成へのこだわりが新入社員採用を実現させたと思います。
新卒で入社したエンジニアは4期目で14名、総社員数の半数近くになり、皆予想以上に頑張ってくれています。
<内定者>
・ITパスポート(若しくは基本情報技術者試験)の取得
・Excelのマスター
<新入社員>
・3か月間のJava研修
・基本情報具術者試験の合格
・メンター制度
・OJT
・内定者の資格取得サポート
・Excel講座サポート
意外に内定者と新入社員が絡む内容が多いのです。
そこで、その施策がスタートする前にお互いに人となりを知った上で、良い関係性が構築できていたらいいなという思いからも、この「自己理解」研修を企画することにしました。
2.自分を知ってさらにお互いを知ること
下記の図を見てください。
水面下の部分は、いわゆる「無意識」「深層心理」とされている部分です。
人が無意識にやってしまっていることってすごく沢山ありますよね。
なぜ無意識にやってしまうのか?ここに気づいていないから、
「同じような失敗をしてしまう」
「人間関係で起こりがちなトラブル」
「仕事でやりがちな失敗」
人は、180度違う自分になることは難しいけれど、その代わりに自分をよく知ることで失敗する前に立ち止まれるようになるし、立ち止まれれば次に何を変えればいいのかもわかるようになる。
エニアグラムでは、これができるようになることを「成長」といっています。
成長するためにも「自己理解」はとても大切で、これを深めることで他人と自分の違いも理解できるようになり、より良い関係性が構築できるようになるのです。
ということで、今回も自己理解をするための手法として性格類型論のエニアグラムを活用し日本エニアグラム学会ファシリテーターであり友人でもある阿部志穂さんと、昨年の研修をよりバージョンアップさせて実施しました。
3.当日のワークについて
実施した3つのワークについて簡単に説明します。
■ワーク1
「自分を動物に例えると・・・」
自分ってどんな特徴を持っているのかを思いつくままに書き出します。
そして、その特徴を持つ動物を描いていきます。
このワークでは、改めて自分自身を振り返り、
自分の強みや弱みを書き出してみることで「自分はどんな特徴の人なのか」を知ることが出来、更にその特徴を表す動物が比較的エニアグラムのタイプごとに共通項があるのです。
例えば、「個性的な人」といわれるタイプ4ですと、
「他とは違う存在でありたい」という動機を持っているので、実在しない架空の動物を描いたり、場合によっては「自分に似ている動物はない」などと言って、お題とはまったく違う絵を描いたりすることもあるそうです。
また、
タイプ9は、平和な気持ちを求めるため のんびりとマイペースな亀や熊を描くことが多いようです。
今回の研修でも、タイプ9との結果が出た一人の方は熊の絵を描かれていましたし、タイプ4の方々はそれぞれユニークな動物を描かれていました。
■ワーク2
「私の取扱説明書」
・“わたし”が相手からされて嬉しいことは何ですか?
・“わたし”が相手からされたくないこと、されるとイヤなことはなんですか?
・上記を取扱説明書としてまとめて下さい
先ほどの「氷山モデル」で水面下にある深層心理の中でも、大きな割合を占めているのが「動機」です。
人はもともと「こうありたい」「こう見られたい」という、生まれながらに持っている自己像があり、認識している、していないにかかわらず、無意識にそこに近づく言動、選択をしています。エニアグラムでは、この言動、選択のことを「動機」と呼んでいるそうです。
そして、一人ひとりが望んでいる人間関係のかたちにも実は動機がはっきりと現れています。それを自覚するためのワークが、ワーク2というわけです。
ワーク1と2を通して、自己理解し、タイプの特徴も何となくつかめてきたと思います。
あくまでこの時点でのタイプは暫定的ですがタイプを知ることよりは、自分を動かす直接要因となる「動機」を知っておくことが大切なのです。
■ワーク3
問題に直面したときの対処の仕方から、自分と他者の違いを実感してもらうグループワークです。
今回は、日常で遭遇する可能性が高い2つのケースで考えてもらいました。
【ケース1】
今日仕事で使う大事な書類を家に忘れてしまいました
【ケース2】
道で血を流して倒れている人を見つけました、周囲には誰もいません
エニアグラムで問題解決の方法が似ているといわれる3つのグループにわかれ、問題に直面したときにまず起こる感情や反応、どのような対応をするのかをグループごとに話し合ってもらいました。
Aチーム:タイプ1・3・5(解決型)
問題に対して合理的な解決方法をとるための反応をすると言われているグループ
Bチーム:タイプ4・6・8(反射型)
問題が起こるとまず感情的、身体的な反応が表に出るグループ
Cチーム:タイプ2・7・9(肯定型)
問題を前向きにとらえる一方で起こっていることを過小評価しがちなグループ
反射型のBチームは、「後から考えたらこうするべきだったとわかるけれど、その場ではきっとパニックになる」「まず、大きな声が出てしまう」など、問題に直面した際の衝撃が、やはり表に現れてしまうようです。
一方、解決型のAチームは、問題が起こっても瞬時に解決までの道のりを計算し、そこに向かって粛々と行動を起こすという答え。
他チームからの「動揺とかしないの?」という質問にも、「もちろんショックは受けるけれど、それを表に出すことでさらに事態を悪化させてはいけないと考える」など、あくまで理性的な回答で周囲を感心させていました。
そして、肯定型といわれるCチームがいかに前向きに問題をとらえるのかと注目していたところ、まさかの「そもそも問題をなかったことにする」
という飛び道具を発動・・
事務局含め、その場にいた全員を唖然とさせていました。
問題に直面するなど、ストレスがかかったときほどタイプの特徴が出やすくなるとファシリテーターの阿部さん。
どのタイプの強み、あるいは弱みが強調されるのかはケースバイケースですが、今回のようなワークを通じてお互いの特性を知っておけば、チームビルディングの参考になりますし、多様なメンバーの存在の大切さが実感できるようになると思います。
ケースを通じて、「自分と他のメンバーがこんなにも違うのだ!」ということを実感を伴って体験できたことは、今回の大きな収穫だったのではないでしょうか。
4.研修の最後に
未来のコラボテクノのために、「何を目指しますか?」
とのお題で非常に前向きな絵を描いていただきました。
ここでは掲示を控えますが、
共通に見られたのは、「協力」「笑顔」「やりがちな自分の
特性をコントロールして前向きな行動をする」
こんなワードでしょうか。
今回取り組んでいただいた、内定者及び新入社員の方々には今回をきっかけに自己理解~相互理解が深まり良い関係性が構築出来れば嬉しいです。
コラボテクノでは、このように様々なシーンでエニアグラムの考え方を活用し円滑な組織活動に取り組んでいく予定ですので、その都度皆さんに報告できればと思っています。