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日記

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屋根裏の日常です
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#日記

立体交差の議論

すっかりnoteをお留守にしてしまった。 以前は何でもかんでも書きつけていたけれど、今は「書きたい」という衝動が実際に画面に向かわせるあいだにいくつかの紆余曲折があって、つい遠のいてしまう。 単純に書く時間がなかったり、 今はまだこれについて書く時期じゃないんじゃないかと疑ったり、 他の誰かの文章を読んで、書くという行為の中にエゴを見出して書くことに気後れしてしまったり、 アウトプットよりもインプットにかまけてしまったり、 …そんなところ。 パリで行われたイベントのお手

不義理と後回し

自分主導で動くことが苦手な私は、いつでもきっかけや出会いやチャンスを友達にもらっている気がする。

¥500

ただこれは焦りです

パリにいると、

¥500

SNSで長いこと知り合いだった方に会えた日の日記

mixiよりも自由にちょっとしたことをそれこそ「つぶやける」場としてTwitterを使い出した時に知り合った人と、今日はやっと会えた。 その頃のTwitterはまだ相手のホームに行くと相手が見ているタイムラインが表示されていたから、そのひとの興味を見渡すことができるようで面白かったのだが、あれからTwitterもずいぶん変わって、私も私なりの使い方で10年もTwitterに何やかにやをつぶやいている。 彼女とは直接言葉を交わすようなことはそんなにないのだけれど、好きなアニメが

通訳業の三日間

久しぶりの日記。 9月、新学期が始まると同時にどんどんカレンダーが埋まってゆき息もつけない忙しさ。今年はこんな様子でアクセルを踏んでゆくのか?と思ったのもつかの間、10月に入るとそれも緩み、気持ちも緩みはじめていた。 そこに入ってきた通訳の仕事。 まだそんなにフランス語に自信を持てないので、しっかりと責任のある通訳の仕事は避けてきたのだけれど、今回はお祭り系で雑用がてらの通訳ということで引き受けた。 イベントの裏方なら得意なので…。 しかし実際に勤務してみると、現場では色ん

Chatouのブロカント、エゴのこと

友人に招待券を頂いたので、フランスの中でも大きな蚤の市であるChatou(シャトゥー)のブロカントへ。 春と秋に開催される蚤の市なのだけれど、フランス中からよりすぐりの出店者が揃うイベント。 RER A線 の Rueil Malmaison 駅(それからChatou-Croissy 駅からも)無料のナベット(送迎バス)がある。 歩いても10分強で行けるのだけど、小さな機関車型のバスが可愛いのでつい乗ってしまう。 まずはお気に入りの出店者さんがいるのでそこに直行。 ここは商品

日曜はマルシェへ

日曜は早起きしてマルシェに行く。 早起きしないと人が増えてきて、八百屋さんにも魚屋さんにも長く並ばなきゃいけなくなるから。 お気に入りの八百屋さんがある。 そこの野菜は味が濃くて、元気な感じで、日持ちもまあまあする。 あまり長く日持ちする野菜は農薬を使っていたりすることもあるらしいのだけれど、この日持ちの感じは、野菜が持っている元気のちから、という感じ。 今日買った野菜は、トマト、人参、玉ねぎ、にんにく、レンヌ・クロード、ムラサキキャベツ、桃、レモン、ローズマリー、エシャロ

¥100

少しパリから離れて考えてみたこと

ベルギーの国境にほど近い町に滞在していた。 パリ市内は家賃も物価も上がって年々住みにくくなるが、パリから電車で1時間ほど離れると、だいぶ住みやすくなる。 古い家つき400平米の敷地が2,000万円くらいで買えたりする。 古い家は自分で直す必要があるし、フランスでは家を買う時にひとを挟まないといけないのでその手数料等もかかるから2,000万円では済まないのだけれど、石造りの広い庭つきの一軒家がその値段で買えるのは魅力的。 しかも、日本と違ってフランスは家の値段が下がらない。

空を飛んできた手紙

あることで知り合った女の子が、手紙を書きたいから住所を教えてほしいと言ってくれた。 もしかしたら今日あたりに届くんじゃないかな、とポストを覗いたら、やっぱりそこにひっそりと手紙があった。 どきどきしながら封を開けて、文字を追いながら胸がいっぱいになる。 初めての手紙だから、なんだか日記のようでもあり、ぎこちない自己紹介のようでもある。 そして、彼女の焦燥感や迷いが伝わってくる。 まだ焦らなくていいんじゃない、ってつい言いたくなるけれど、わたしはそういうことは言いたくない。

ナナカマド

大量にトマトソースを煮込み、友人を家に呼んで、長いこと話をした。 夕方、友人が帰ってから近くの公園で散歩をする。 わたしはこの公園が大好きで、気持ちがくさくさするとここに来てふらりと一周したり、芝生に寝転んで本を読んだり、お気に入りの木の幹に手を当ててみたりする。 もともと石切場だったこの場所は、100年前に土を入れ、苗木を植えられて、今はちょっとしたマンションよりも高い木をたずさえる立派な公園になっている。 夕陽に照らされてひときわ輝く木があって、あの木の近くに行って

手作りジャム、あたたかいスープ

友人が「これ、Hさんから」と手作りのジャムをことりとテーブルに置いた。 心密かに縁を切ろうとしているひとからもらったのだということを私は知っている。 手のひらにちょうど入るサイズの瓶のブルーベリーのジャム。 陽に透かすと端っこの紫が指に染みるよう。 腐れ縁とはいえ長い関係だ。きっと心は複雑だろう。 わたしは、ひとと仲違いすることはむしろ少ないほうだが、一度赦さないとなったらもう心は梃子でも動かない。 けれど友人は、もう少し中間の部分にとどまろうとする。 人間関係において、た