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通訳業の三日間

久しぶりの日記。

9月、新学期が始まると同時にどんどんカレンダーが埋まってゆき息もつけない忙しさ。今年はこんな様子でアクセルを踏んでゆくのか?と思ったのもつかの間、10月に入るとそれも緩み、気持ちも緩みはじめていた。
そこに入ってきた通訳の仕事。
まだそんなにフランス語に自信を持てないので、しっかりと責任のある通訳の仕事は避けてきたのだけれど、今回はお祭り系で雑用がてらの通訳ということで引き受けた。
イベントの裏方なら得意なので…。
しかし実際に勤務してみると、現場では色んなことが待っているのだなということが、もちろん耳にはしていたのだけれど、自分の実感として理解できた。
とにかくフランス語を理解できるのが私しかいないから、あらゆることが私に回されてくる。
それは私の範疇ではない、ということがほとんどだったけど、フランス語でさばけるのが私しかいないのだから私が対処するしかない。
そりゃあそうだよね、これが現場だよね、と通訳の大変さと楽しさの両方を垣間見ることができて、楽しかった。
実は拙い仕事ぶりだったが結果的には雇い主のみなさんに気に入って頂いて、仲良くなって、今日は観光につきあう羽目に…。
まあ、私もなんだか名残惜しかったし、せっかくのパリをありきたりな場所ばっかりの見学で終わらせてもらいたくない気持ちもあったので、良しとする。

今日はローマ帝国時代の跡を見たり、モスクに入ってみたり、昔ローマに続いていた道を見せてあげたりしようかなと思っている。
モンマルトルとかルーブル美術館とかエッフェル塔に行くのもいいけれど、そういうところは観光ガイドがあれば行けるもんね。
雇い主のみなさんは日本文化に携わっている方たちでもあるので、パリの古い歴史とか、他民族の文化とどう生きてゆこうとしているのかということも話したい。

パリに住んでいるからやっぱり垢抜けしているねえ、などと、パリに住んでいるからってみなさん私を見る目がちょっと曇ってしまうようだ。
まあ、でもイメージを崩さないように、しっかり靴でも磨いていこうかな。

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