見出し画像

空を飛んできた手紙

あることで知り合った女の子が、手紙を書きたいから住所を教えてほしいと言ってくれた。

もしかしたら今日あたりに届くんじゃないかな、とポストを覗いたら、やっぱりそこにひっそりと手紙があった。
どきどきしながら封を開けて、文字を追いながら胸がいっぱいになる。
初めての手紙だから、なんだか日記のようでもあり、ぎこちない自己紹介のようでもある。
そして、彼女の焦燥感や迷いが伝わってくる。
まだ焦らなくていいんじゃない、ってつい言いたくなるけれど、わたしはそういうことは言いたくない。
彼女より私はうんと長く生きているけれど、私が知っているのは私の人生でしかない。彼女の人生の20年先ではない。
彼女とわたしの生きる速度も、生きている社会の状況も、うんと違う。

彼女は私の活動を通して、わたしを知ってくれた。
会ったこともないし、ほとんど話したこともないのに、こうして親しみを込めて、私を知りたいと思って手紙をくれる。
そのことが、どんなに励みになるか。
胸がどきどきして、明日も頑張るぞ!これからもちゃんと人と会うぞ!と思える。

あまり親しくもないのにお便りを出して迷惑だろうか…というようなことも考えただろうと思う。
けれど、彼女がわたしに贈ってくれたものの大きさは計り知れない。

頂いた「サポート」は、よりいいものづくりのために役立てます。