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500円で手に入る、本まわりのしあわせ
本を読むのが好きだ。
昨日までは片桐はいりさんの『わたしのマトカ』を読んでいた。各所で絶賛されていたので思わずぽちっとネット購入したのだけれど、噂に違わぬ素晴らしいエッセイ集だった。
映画撮影のためフィンランドで過ごした日々を綴ったもので、片桐さんならではのユーモアと茶目っ気が詰まっている。フィンランドに住む人々のあたたかな表情までも見えるように感じられる作品。
演技だけでなく、エッセイの才能にも恵まれていらっしゃるなんて、どういうことだろう。ずるいわ、と妬み根性が発動してしまうくらい、よかった。
あわてて出かけるときでもバッグに文庫本をほうりこむ私にとって、読みかけの箇所をマークするしおりはなくてはならないものだ。
今までは銀のしおりを使っていた。
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そこもまた愛おしい。
長年使っているティファニーのハート型のものは、本来はマネークリップだったはずだ。王冠チャームのものは、本からモチーフがちょこんとのぞくかわいらしさに心を射抜かれた。
が、このふたつ、バッグに入れて持ち歩くと、いつも本から抜け落ちている。困って、銀のしおりは自宅用にしようと決めた。
そして、新しく購入したのがこちら。
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ムーミンの絵が素敵な、マグネットマーカー。読みかけのページの端っこをぴったんと挟んで使う。
四つ入りを500円ほどで購入した気がする。これで「どこまで読んだっけ?」とページを繰る手間とストレスがなくなるのだから、お安く幸せが手に入ったものだ。
ゴールドカラーのブックダーツも候補に挙がっていたのだけれど、ムーミンに登場するキャラクターたちが描かれているこちらに一目惚れしてしまった。
キャラクターグッズを好まない私も、ムーミンの愛らしさには子どもの頃から惹かれていた。ずんぐりとしたフォルムはもちろん、背後に優しい世界観が見えて癒されるのがいい。私の推しキャラはミイである。
はからずも、ムーミン・シリーズもフィンランドで誕生した作品だった。片桐はいりさんの『わたしのマトカ』もフィンランドが舞台。
こんなふうに、ちょっとしたキーワードが思いがけず日常生活のなかでリンクするのは面白い。フィンランドを知るための本に手を伸ばしてみようかな、という気になった。
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