我がいとしの野良ファッショニスタ
この連休は友人と2回もティータイムを楽しんできた。
最初はアフタヌーンティーを。残念ながら写真がない。あんまりきゃぴきゃぴした関係性でないので、撮るタイミングを逃してしまった。「わー、写真撮ろ?」みたいなムードになぜかならないわたしたち。
彼女は、ものすごくおしゃれな人である。ミッションスクール時代に知り合ってからもう30年のお付き合いだけれど、ずっと洗練された雰囲気をまとっている。
ブランドもので身を固めているわけではない。ときどき「DELVAUX買っちゃった!」とか言うものの、プチプラと呼ばれる洋服もよく着ている。
なんというか、佇まいがもう垢抜けているのである。姿勢がよく、顎を引き、さらりと歩く姿がかっこいい。その立ち姿が素敵な洋服をさらに引き立てる。
思わず聞いてしまった。
「ねえ、なんでいつもそんなおしゃれなん?」
けらけら笑って彼女は答えた。
「そらやっぱり、いっぱい失敗してきたからちゃう?」
真理を出し惜しみしない姿勢までかっこいいとは。恐れ入りました。
「どっかでファッションについて学んだわけでもない『野良ファッショニスタ』やから、別におしゃれでもないけど」
そう言ってダージリンティーに口をつける彼女はやっぱりこなれた雰囲気たっぷりだ。わたしは、野良ファッショニスタっておもしろい言い方だなあ、と思って聞いていた。
若い頃からおしゃれと言われて続けてきた彼女も、実はたくさん失敗を重ねてきているのだという。その失敗談とお互いの近況報告とで盛り上がるうちに、ティータイムは過ぎていった。
野良ファッショニスタは今回もおしゃれで、魅惑的な貫禄があって、話の切れ味も抜群だった。ああ、かっこいい。
最近のわたしは失敗をずいぶん恐れている気がする。彼女を見習って、もうちょっと野良ライターになってみてもいいのかもしれない。
さあ、明日からまたがんばろう。