26歳、はじめて喘息診断を受ける
5/18
土曜日。とりあえず駆け込んだ総合病院に呼吸器に詳しい先生がいなかったため、小さな専門クリニックを紹介してもらう。
人生初の呼吸器内科。
問診表を記入して本を読みながら待とうと思うも内容が頭に入ってこない。
程なく名前を呼ばれる。
どきどき。
聴診器をあててすぐ、眉をしかめる先生。
「あー。けっこうひどいね。」
別室に移動しいつかテレビで見たことある、呼吸で肺機能を測る機械をくわえる。
看護師さんの指示で
「吸って〜〜〜はい、吐いて〜〜〜‼︎」
のような検査を受ける。
診察室に移動。
「うん。喘息ですね。」
唖然。
「とりあえず一週間分お薬出しときますんで、また経過を教えてくださいね。」
薬局で吸入器のの使い方を説明してもらい外に出る。
放心状態。運転席のシートを倒す。
しばらく車を運転し帰ることができなかった。
※
夕方、ようやく帰宅。
即布団に入る。
【 喘息 種類 】
【 大人 喘息 】
【 喘息 完治 】
Google、YouTube、TikTok、 X、
とにかく検索しまくって情報収集。
「初めての診断だし、咳喘息の可能性だってあるよね。大丈夫、大丈夫。」
ぐるぐるネガティブにのまれてしまいそうな心を必死に保ち、言い聞かせ、時には家族や身近な人に話を聞いてもらい、なんとか一週間を乗り越えた。
※
一週間後の診察室。
「先生、私の疾患の正式名称はなんですか?」
「気管支喘息ですよ」
「、、、えーーーーーーーー!」
絶望。
『ぜんそくのない生活へ』
「この冊子読んどいてね。次の診察いつにしようか。」
号泣。
「今時死ぬような病気でもないし、大丈夫ですよ。診察、いつにします?」
こうして突然、喘息との生活が始まった。
※
私は歌うことが好きだ。
落ち込んだ時はベッドに横たわりながら音楽を聴く。
聴いていたら歌いたくなり口ずさむ。
重い身体を起こし、ギターを持ち、歌ってみる。
更に大きな声で歌ってみる。
すると少し前向きな気持ちになれる。
しかし今回は、
ベッドに横たわりながら音楽を聴く。
歌いたくなり口ずさむ。
咳き込み歌えない。
落ち込む。
重い身体を起こして、ギターを持ち、歌ってみる。
咳き込み歌えない。
落ち込む。
もう一度挑戦。
咳き込む。
落ち込む。
咳き込む。
落ち込む。
ため息をつき、ギターを置いてベッドに逆戻り。という様子だ。
※
最近の鬱はかなりひどかった。
仕事中も気を抜くと涙が出るほど。
しばらくは
夜は咳き込んで充分に眠れず、身体が苦しい中頭が忙しく働いてしまう魔の時間が増え、泣き、寝不足と晴れない気持ちのまま無理やり仕事に行き、帰ってきて死んだように眠り、充実した1日を過ごせず残念に思う。
という負のループの中にいた。
「別に死にたいとかじゃないけど、ちょっと人間休憩したい。」
なんて感じたり。
"死ぬような病気ではない"
と言われても今まで26年間健康体だったのに、いきなり持病持ちになるとかなり堪える。
以前は「良い匂い♪」とときめいていた職場のコーヒー焙煎の香りにむせてしまい、気管支の炎症を実感し、萎える。
生命保険では喘息のある人と無い人ではかけられるプランが変わることもあると知って、ショックを受けたりもした。
何より音楽好きにとっては、呼吸器の疾患となるとただごとじゃなく悲しかった。
※
同時に、失ってから有難さに気づくって本当だなぁと感じる。
息をする•咳き込まず、思いっきり、気持ちよく歌うことができるという当たり前のことに感謝をできていなかった。
感謝の対象にならないくらい当たり前だと思っていた。
全てに感謝することはなかなか難しいが、気づいた時に気づいた当たり前に感謝をしよう、とまた思う。
この先どうなってしまうんだろう...と不安が大きすぎて度々のまれるが、吸入器等で喘息をコントロールすると、普通の人と同じように生活することもできるらしい。
明るい未来をイメージして、付き合い方を模索していく。
※
"全ての出来事は最高•最善のタイミングで起きている"
19歳の頃尊敬する方に教えていただいた好きな言葉。
"全ての出来事は必要で、自分が引き起こしている"
時には厳しく酷だけど割と真理だな、と大切にしている言葉。
今回の出来事にはどんな意味があるのだろうか。どんな意味づけをしていくのだろうか。
赤ちゃんの頃の自分の写真を見つめながら、
「あなたをとびきり幸せにするよ〜!」と目を閉じる。
近い未来、ポジティブな答え合わせができますように。
※
【追記】
久々に感情がぐわっと動いて、これは忘れちゃう前に残しておきたい!と思ったので、備忘録として書いてみました。付き合ってくださった方ありがとうございます。
【お知らせ】
いつも応援してくれている方へ
おかげさまで4/29にサブスク配信デビューしました。
タイトルは『中継地点にて』
聴いていただけると嬉しいです。
色々あるけど前向いていこうね。
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大切なお時間をいただきありがとうございました💐