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こんな形があってもいい

 先日、職場の同僚に赤ちゃんが生まれた。2人目で、1人目は女の子、そして今回は男の子だった。

 生まれた時は、LINEで知らせてくれた。それも真夜中に。便利な世の中になったものだ。報告のあと、布団の中で返信の言葉を考えて送ることになったので、それですっかり目が覚めて寝不足になってしまったけれど(笑)

 でも、赤ちゃんが生まれるということはとても素敵なことだ。

 さっそく職場でお祝いを渡した。
 同僚は男性だったので、数日の休暇をとった後、仕事に出てきていたのである。

 今は男性も育児休暇がとれる時代だ。まだまだ取得率は低いけれど、その同僚も時々取得していくようなことを言っていた。

 お祝いには、物でもよいのだけれど、お金で渡すことにした。ま、無難なところでね。


 で、しばらくしたある朝、その同僚が紙袋を片手にやって来た。その紙袋には、なにやら丸い大きなものが入っていて、一瞬何なのか分からなかったのだけれど、袋から出してみると、それはひとつの大きな梨だった。

 メロンと見まちがうくらいの大きな梨だ。これまでこんな大きな梨は見たことがなかったので、思わず、

「でっか!」

 と、びっくりしてしまった。

 聞くと、出産祝いのお返しだということだった。

 普通、「お返し」というか「内祝い」のようなものは、箱に入ったものを送ってくれるものだと思っていたのだけれど、手渡しで、それも「でっかい梨」まるまる一個を裸でくれたので、それもまたびっくりだった。

 だけれど、郵送で届くよりもよっぽど面白くて、うれしかった。

 とてもいいサプライズだ。

 ふだん口にすることもないような、立派でおいしい梨を、わざわざ選んできてくれたんだな、とその気持ちがうれしかった。


 これも同僚との関係性があればこそだな、と思う。


 もちろん、その梨はすぐに、うちの家族でいただいた。
 水分がたっぷりあって、ものすごく食べ応えがあって、とてもおいしい梨だった。




 

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