個人インフルエンサーは、飲食店と似ている

さて、前回のnoteで「インフルエンサーは、全国の個人商店がコンビニのようにフランチャイズ化して、大規模な編集・企画支援が行われるような体制になるか」という話を書きました。

コメントでも指摘があったように、実際にはコンビニほど画一化され、独占されるような自体にはならないかもしれません。

ここで重要となるのは、インフルエンサーがコンビニ化するかどうかは「扱うコンテンツに多様性が生まれるか」という点です。

コンビニの場合は、おにぎり・お茶・お弁当や日用品など「どこでも買えるし、品質や機能にほとんど差分がないもの」を提供しているため、どこで誰から買っても同じであれば淘汰が生じて独占された、という結果になりました。

コンビニほどインフルエンサーが淘汰されるとは思いませんが、個人の飲食店が辿った流れと同じようにいくつかの大きな動きはおそらく起こります。

インフルエンサーの提供する価値は、「飲食店の料理や飲み物」と同じであり、最初はどれもこれも珍しく新しい料理を出すから面白がって繁盛しますがいずれコンテンツとして価値の低いものはどんどん再編されていくでしょう。

例えば、恋愛・ナンパ系のコンテンツは安い牛丼チェーンみたいなもので、需要は高いが誰でもカンタンに作れるし価格も安い料理と言えます。また、マンガや小説系のコンテンツは食材の仕入れがちょっと難しいステーキや焼肉屋さんですかね。(制作に一定の技術が必要)

個人的なイメージですが、イベントレポートや日常の出来事の投稿はもうちょっとライトな喫茶店。はあちゅうさんや箕輪さんのような影響力が強く一方で普遍性の高いコンテンツは高級なBARやクラブ・スナック、といった感じでしょうか。(決して悪い意味での比喩ではありません汗)

今はインフルエンサーという業種がまだまだ空きがあるので色んな飲食店がどんどん増えていくでしょうが、広告主やスポンサーというチェーン店で統合されたり、寂れた喫茶店や中華料理屋が出てくる一方で、ミシュランに輝くフレンチの名店や行きつけの焼き鳥屋のようなカジュアルなものなど、激動な時代がくるでしょう。


なのでこの先、インフルエンサーが活躍する時代の先、どんなコンテンツが求められていて、どれだけの人が発信していくのか、を時々考えておくとビジネスのトレーニングになるかもしれません。

コンテンツを料理に例えると、今は、中華・フレンチ・和食・洋食に加えて、珍しいエスニック料理(日本ではニッチだが一定の需要のあるコンテンツ)を出す人も増えてきているような状況です。

またコンテンツの発信媒体も多様化してきて、twitterやyoutube,インスタグラムにnoteやshowroomなど様々な種類があります。

twitterは立ち食いメインの屋台通り、インスタグラムは内装に凝ってるオシャレなデパートの専門店、youtubeはとにかくどデカく種類も多いフードコート、noteはちょっと路地裏にある小さなお店、とかでしょうか。

まあ全部を飲食店に例えるのは流石に厳しいですが、胃袋の数が一定であるように見る人の数は一定であるし、提供するコンテンツは数字で測りにくくある程度多様性に富んでいる点、参入障壁が低くはじめやすい、ことなどはよく似ています。

事業の戦略や施策を考える時に、こうした「過去の事例や似たような業種に当てはめて今の自分の事業に手がかりになるものはないか?」を考えていくことは結構大事です。世の中に本当に全く新しい事業が出てくることはほとんどないので、大抵はどこか似ていることが多いのです。

また、今noteを見ている人が誰がどれくらい読んでいるか?をふっと考える癖をつけておくと、ヒットするコンテンツを作ったり探すのに非常に役立ちます。いわゆる市場調査ですね。

「投稿したりインフルエンサーになることは考えてないよー」という方でも、今からやっておいて、半年後に自分のヒット予想が当たったかどうかを振り返ると結構良いトレーニングになったりします。(全く強制はしません汗)

これから先、どんなコンテンツがみんなの胃袋を満たすのでしょうか。
(ぜひ面白いコンテンツがあれば教えてください〜!)

次回は、最近見ているコンテンツからざっくり半年後くらいの推測を立ててみます。

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