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「コピーは、コーヒー牛乳飲みながら。60」第58回宣伝会議賞シルバー受賞・矢﨑剛史さんインタビュー

六十杯目は「『知る人ぞ知る』は、
『知られていない』ということです。」

矢﨑さん:幼稚園の時から、空想の世界が好きな子でした。「仮面ライダーBLACK」や「ゲゲゲの鬼太郎」の妖怪を真似して絵を描いたり。「風雲!たけし城」とかのテレビ番組も大好きな子ども時代を過ごしたのをよく覚えています。

その後、受験で中高一貫の進学校に進みました。スポーツに打ち込めるような運動神経もなく、そこで何をしようかなと思った時に、中学生の部員0で廃れている新聞局の存在を知りまして。同じような趣味の友達数人とその部に入ったんです。しかし実際に入ってみたら…高校新聞局の先輩達が、すごくジャーナリズムの強い人達だったんですよね……。


みなさん、宣伝会議賞お疲れ様でしたー!!

今年は非参戦で完全に応援に回っておりました。手応えはいかがでしたか?さて今回はそのタイミングでぜひお届けしたいインタビューを伺ってきました。

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場所は東京都・国立駅。西東京で学園都市が広がるこの街でお会いした方は、矢﨑 剛史さん。第58回の宣伝会議賞で社会情報大学院大学の課題で

「知る人ぞ知る」は、「知られていない」ということです。

のコピーがシルバーに輝いた男性です。

現在はクリエイティブエージェンシーの猿人|ENJIN TOKYOでコピーライターをされており、モスバーガーなどナショナルクライアントも多数担当されています。なんでもこの国立は、中高時代を過ごした思い出の場所だったとか。

そんな彼が今なお宣伝会議賞に挑戦される理由とは? そこには、予想もしなかった紆余曲折ある半生があったそうです。

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お話を伺ったのは、彼が学生時代にアルバイトをしていたという、都内でもトップクラスの老舗喫茶店「ロージナ茶房」。素敵な店内で聞いたあるクリエイターの物語、ぜひ最後までご覧ください!

情報通だった少年時代。
大学で出会った世界と、フランス留学後の選択肢

————冒頭で伺った新聞局での生活が、矢﨑さんの広告人生のある意味スタートだったそうですね。詳しくお聞かせください。

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矢﨑さん:新聞局には局室があり、そこにワープロやらいろいろあったのを覚えています。

先輩たちに「君たち中学生も新聞を発行しなさい」と指示を受けて、数ヶ月に一回、タブロイド判の学生新聞を全校生徒用に約1000部、定期的に発行・配布する活動をしてました。「ハラキリ」「泣き別れ」「お墓見出し」などのレイアウトのルールを勉強しながら。

————えっと……当時中学生ですよね?明らかにそれ、プロのスキルでは?

矢﨑さん:今思うと、なんでそんなバイタリティがあったんだろうと思いますね(笑)。

高校でも続けて活動し、「ダイオキシン」の問題があれば学校の焼却炉を調べて「環境ホルモンとはこういうもので…」とかを報道したり。学校に隣接する敷地にマンション建設計画が持ち上がり、市の景観条例に違反していると住民の反対運動が起これば、説明会に取材にも行ったり。

ほら、いるじゃないですか、世の中に聡い新聞部の情報通キャラ。今思えば僕、あれだったんですよね(笑)

————正直、漫画でしか見たことありませんでした……(笑)

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