見出し画像

「コピーは、コーヒー牛乳飲みながら。67」メトロアドクリエイティブアワードグランプリ受賞者・樋川こころさんインタビュー

六十七杯目は「聴く路線図」
「SOCKS NICED SWIMMING」「ミニプBAR」「コースターリップ」

————ご出身は、確か山梨県でしたよね?

樋川さん:甲府に住んでいました。小学校から高校まで学校が徒歩5分の距離にあったので、外で友達と遊ぶより絵を描いたり小説を書いていたり、インドアで少しオタクっぽい学生時代を過ごしていましたね。

————漫画がお好きだったとか。

樋川さん:小さい頃から漫画が大好きで、ちゃお、りぼん、なかよしを毎月必ず買ってもらっていました。学生時代は勉強するふりをして図書館で『ブラック・ジャック』を読破したり、友達とおすすめの漫画を教えあったり。作品をきっかけに仲良くなった子もいて、漫画は私にとってコミュニケーションツールのひとつでもありました。

————そんな学生時代を経て、入社されたのが栗原勲さんのいらしたF&S CREATIONSだったんですよね。


年末年始はやーーー!!

というわけでいよいよラスト4回となりました、「コピーは、コーヒー牛乳飲みながら。」!

その第一弾としてインタビューさせていただいたのが、樋川こころさんです。現在開催中のメトロアドクリエイティブアワードのグランプリ受賞者で、販促コンペなどでも多数実績を持つ彼女。実は「六十四杯目」で登場した栗原勲さんの会社に以前在籍し、直接教わっていた方なんです。

個人的には、長年兄貴分として慕ってきた方が娘のように育ててきたお弟子さんに出会う……という不思議なシチュエーションだったのですが(笑)それを除いても、とても興味深いインタビューとなりました。

彼女の強み……それは「平凡」であることだとか。どういうこと?! お話を伺ったのは東京・池尻大橋。ぜひ上記の栗原さんの記事も併せてお楽しみください!

ルミネに憧れて広告業界へ
新卒にして社内初のコピーライターに

————高校在籍中に新宿のルミネの広告に、とても衝撃を受けた……というお話をお聞きしました。

樋川さん:新宿は山梨からアクセスしやすいので、たまに母親と遊びに行っていました。その中で、新宿駅の南口にある大きなルミネの看板を見て、「こんな素敵なものがあるのか……!」と感動し、そこから広告を意識するようになりました。こんなときめく文章があるんだなあ、いいなと思っていましたね。確か

今日は別人みたいなんて失礼しちゃうわ。嬉しいわ」
「会えない日もちゃんと可愛くてごめんなさい」
「泣きたくなったらさっさと着替える」

などのコピーの時代でしたね。2010年頃でしょうか。

————ルミネのコピーは、いずれも本当に傑作ですよね。それがきっかけで広告業界を?

ここから先は

5,662字 / 7画像

¥ 400

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?