見出し画像

「詩」柔らかな夜に

収穫期の 葡萄畑を
柔らかな月光が 照らす夜
あなたは 大きな樹にもたれて
恍惚を 瞳に浮かべている

(愛はいつでも
 苦しみと共に 廻り続けるのに
 体中を巡る血は
 なぜこんなにも 温かいのだろう)

ポーチの椅子に座り
老婆は 空中に円を描く
あなたは 果実の香りを嗅ぎ
夜の静謐に 紛れていく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?