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「詩」夏の幻影

草原の風が 二人を包み込んでいた日々
あなたは少しだけ 私に似ていた
その手に触れることは 一度として
なかったのに 今あなたの幻影が

艶めかしい声で 私に囁きかける
あの夜の想い 涙に沈んだ朝の部屋
差し込んだ光の中 私はあなたを求め
空白の心で 手招きを続けた

呼び戻された場所 時の流れを知らぬ場所
湖畔の小さな部屋で あなたの幻影は
澄みきった笑みを浮かべ そして私は立ちすくみ
窓辺の淡い陽を浴び あの日の風の音を探してしまう

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