「詩」工場の月
機械油の匂いのする温風が
水銀灯を滑らかに揺らす
造船所の一画で私は
光線を放ち続けている
もう一人 私がいる
仄暗い伽藍の中で
私は小さな公案抱え
瞑想にふけている
工場の私は窓の外を見る
瞑想を終えた私は
朱色の仏塔を見上げる
そして私たちは
ひと時
同じ青い月を眺め続ける
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機械油の匂いのする温風が
水銀灯を滑らかに揺らす
造船所の一画で私は
光線を放ち続けている
もう一人 私がいる
仄暗い伽藍の中で
私は小さな公案抱え
瞑想にふけている
工場の私は窓の外を見る
瞑想を終えた私は
朱色の仏塔を見上げる
そして私たちは
ひと時
同じ青い月を眺め続ける
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