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「詩」風景画

シラサギが飛び降りる
悠然と朝を待つ 大海の中へ
無常の風景は確かに
この目の中で 生きているのに
なぜだろう
私は私を 見つけられない

使い道のない灯台が
形だけで 佇んでいる
観賞用の植物が
朝の光に 裂かれていく
環状線のテールランプは
「どこか」と「どちらか」の間を
いつまでも 照らし続ける

真冬の海は微笑む
砂浜の 名もなき画家は悲しみの
色彩で私の 輪郭を描いていく


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