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他者が喜ぶ仕組みを生み出す。≪イベント×コーヒーショップ≫ビジネスモデル8選。Case3. Good Coffee モデル。

他者が喜ぶ仕組みを作ると事業は愛される

長きにわたって事業を継続し、かつ、大きな利益を生み出している企業の共通項のひとつは、『他者が喜ぶ仕組みがある』と言うことです。

例えばトヨタやホンダ。自動車産業を例に考えてみると、
① 世界中に”雇用”を生み出している
② 自動車は物流や観光産業におけるサービスをより良いものにする
③ 工場の周辺には、人が集まり、家が建ち、お店が潤う。

自動車の製造販売と言う事業を軸として、多くの経済が回っているのです。


劇団四季もそうです。

劇団四季は、日本でいち早くロングラン公演を取り入れた企業です。同じ場所で、何千人と言う規模の集客を長期にわたって可能にしているのです。

これにより、人が集まり、商売が生まれる。周辺には飲食店が立ち並び、地方からは観光ツアーが組まれます。

劇団四季を軸として、多くの人が儲かっている、わけです。


このように、他者が喜ぶような経済の流れを生み出す企業は、誰からも愛される。これらの企業は、ただ単にいい商品を作って販売するだけでなく、さらにその先にある顧客の利益にアプローチしています。


コーヒー業界の中にも、これを実現している事業があります。それが、Good Coffee です。


Good Coffee のビジネスモデル

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Good Coffee は、コーヒーショップとコーヒー好きを繋ぐためのオンラインガイドブック。日本のみならず世界中のコーヒーショップ・ロースターを紹介しています。


Good Coffee というサービスを通して、コーヒーショップ(他者)とコーヒー好き(顧客)を繋いでいるのです。


内容はと言うと、都内を中心に、最新・最高のコーヒーショップを掲載していて、トレンドを網羅しています。それだけでなく、

・エスプレッソマシーンの種類
・コーヒーの抽出方法(エアロプレス・ペーパードリップ、などなど)
まで記載されています。

まさに、コーヒー愛する人による、コーヒー好きの為のサービス。


このサービス、地方に住んでいる僕なんかにはめちゃくちゃ嬉しいサービスです。

なぜなら、都内のおすすめコーヒーショップを『簡単に・わかりやすく』検索できるから、コーヒーショップ巡りの順路も簡単に作れます。


自分で言うのもなんですが、かなりのヘビーユーザーです。笑


このようにGood Coffee は、コーヒーショップのキュレーションサイトのような役割を果たすことで、他者が喜ぶ経済の流れを生み出しているのです。


Good Coffee の実店舗プロジェクト‐THE LOCAL‐

Good Coffee はオンラインだけでなく、実店舗プロジェクトがあります。それが『THE LOCAL』。

THE LOCALは、Good Coffee のリアル版で、Coffee Shop と Coffee Lover を繋ぐためのコーヒースタンドです。


ここでは、月替わりで国内外のロースターから高品質なコーヒー豆を仕入れ、抽出・販売を行っています。

都内に居ながらにして、世界中のコーヒーを楽しむことができるのです。


さらに、取り扱うロースターさんを、SNSとGood Coffee で紹介しています。この影響力は、かなり大きい。

紹介されたコーヒーショップは、新しい顧客との関係を獲得できます。また顧客側は、好きなコーヒーショップに巡り合えることができ『自分の地元にこんな素敵なコーヒーショップがあるなんて!』っという新しい発見もあるわけです。


THE LOCAL自身も、こういった新たな発見を求めるCoffee Lover たちが集い、コミュニティとしての広がりを獲得できます。


コーヒーフェスティバルの火付け役

Good Coffee は、東京コーヒーフェスティバルの共催で、同イベントの中核と言えます。

東京コーヒーフェスティバルは、2015年から始まった日本最大級のコーヒーイベント。国内外の有名ロースターが一堂に会するこのイベントは、多くのCoffee loverたちを熱狂させました。

このフェス開催を皮切りに、日本全国でコーヒーフェスが開催されるようになったんです。

まさに、コーヒーフェスの火付け役です。


なんといっても、海外のロースターが日本に来るっていうのが最強です。ドイツからTHE BURNが来たときはマジで興奮しました。あと、韓国・台湾からも来てて、やっぱりアジアのコーヒー熱って盛り上がってるんだなって肌で感じました。


このイベントの醍醐味は、ビジネスモデルとして『三方よし』を体現していることです。

『三方よし』とは、商人哲学のひとつで、

「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三つの「良し」。売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であるということ。

を言います。


まず、『売り手』として誘致されたロースターは、フェスでの売り上げを獲得できるだけではありません。リアルでの顧客と接することで、新しい繋がりを得ることができます。口コミに勝る宣伝方法はありません。

『買い手』としてのフェス参加者は、世界中・日本全国のコーヒーを一度に楽しむことができます。


また、このイベントのコンセプトのひとつが『1杯のコーヒーの裏側にいる生産者やロースター、バリスタといった職人の活動を世に広める』と言うこと。

コーヒーと言う産業の認知を世に広める役割を担っているわけです。まさに『世間よし』。大きな社会貢献と言えます。



このようにGood Coffee は、『オンラインガイドブック』『THE LOCALとしてのリアルショップ』『東京コーヒーフェスティバルの共催』すべての事業を通してCoffee shop と Coffee lover の繋がりを深めています。

そういった事業活動を通し、他者が喜ぶ仕組みを作り上げているのです。みんなに愛される事業の形です。


すべての事業で一貫し、確固として揺るがぬコンセプトメイクは、本当にすごい。


まとめ

Good Coffee は、
① オンラインガイドブックとしてコーヒーショップのキュレーションサイト
② THE LOCALとしてリアル店舗の運営
③ 東京コーヒーフェスティバルの共催

すべての事業で、Coffee shop と Coffee lover の繋がりを創出しています。

そうすることで『三方よし』のビジネスモデルを作り上げ、事業を通して他社が喜ぶ経済の流れを生み出している


こう言う事業が愛されるんだなって実感できる、ビジネスモデルです。




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