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【ポケモン×BUMP】日本から”世界”のBUMP OF CHICKENへ

「ポケモンの公式YouTube見て!」

今朝、インスタグラムをチェックした時だった。BUMP好きの私をよく知る、短大時代の旧友からのメッセージだった。

察した、きっとBUMPとポケモンのコラボMVを見てくれたんだってことを。

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正直、チャマの不倫報道以来BUMPの曲を聴けていなかった。
BUMPのレギュラーラジオ「PONTSUKA」は重い腰を上げて聞いたが、こんなにも重苦しいポンツカを初めて聞いて、余計にBUMPの曲に触れられなくなった。
謝るのは過ちを犯したチャマ本人ではなく、藤くん、ヒロ、秀ちゃん、仲間だということを、改めて知ってしまったことに対するモヤモヤ感も拭えず、こんな感情でBUMPを聴きたくなかった。

けど、彼女の唐突な連絡をきっかけにトロッコが動きはじめたように、YouTubeで「ポケモン BUMP」と調べた。

新曲「アカシア」。

涙が止まらなかった。

ポケモン愛が全面に伝わる映像制作陣の圧巻の映像美、光のシャワーを浴びるような輝いた音、サビで新たに魅せた藤くんの美しい最高音ファルセット、冒頭には線路を歩く男性の影が4人。

BUMP OF CHICKENだった。

曲が終わる度に、珍しくリピートした。BUMPの曲は時に重すぎて、何度繰り返し聴いた曲でも、一曲を最後まで聴けないときも多い。

だけど生まれたてで無垢なままの「アカシア」はスーッと私の胸に入ってきて、迷いなく私の手を取り、一緒に行こうと冒険へと連れ出してくれた。
その足取りは軽く、青い空には虹、水溜りも葉に滴る雫も太陽の光で煌めいていて、まるで雨上がりの街に繰り出すようだった。

ライブでこの曲が演奏されたら、藤くんが出っ張りで歌ってるなか、その後ろで大きなスクリーンにこのMVが映し出され、たくさんのポケモンが祝いにやってきて、銀テープが宙を舞って、カラフルで、賑やかで、美しいに違いない。

”ライブで演奏されたら...”そう考える度に、涙が溢れて止まらない。

目を逸らしても背を向けても無駄だった、私には、BUMP OF CHICKENが必要だったんだ。

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中学校に上がり部活が忙しくなってからはゲームする時間が取れなくなってしまい自然に離れてしまったが、特に「エメラルド」と「ダイヤモンド」はポケモンの名前が全部分かるぐらいには熱中していた。当時は暇さえあればDS、友達と集まれば対戦したりポケモンを交換したし、アニメも見ていたし、映画も見に行った。

そんなポケモンに熱中していた地元時代、地元は好きだが当時通っていた学校の人間は決して好きとは言い張れなく、思い出を思い返せば嫌な思い出ばかりだけこびり付いていて、もうこんな場所でこんな人間と向き合いたくないと、過去から逃げるように地元を出た。

数年ぶりに動くポケモンをしっかり見るなり、何も考えず楽しく遊んでいた、カラフルで純潔で綺麗な思い出だけが蘇った。

ポケモンが、私にも楽しくて美しいだけの思い出もあったことと、今の私は汚くて痛い過去にばかり支配されていることを教えてくれた。ポケモンがそんなことを教えてくれるなんて、10年以上経って分かるなんて、思ってもいなかったよ。

懐かしいね、ピカチュウも、イーブイも、ミュウも、オーキド博士も、モンスターボールも。みんな、久しぶり。

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ありそうでなかった、ポケモンとBUMPのコラボレーション。

世界のポケットモンスターが、日本のBUMP OF CHICKENを誘って、等身大の日本語をメロディに乗せて、堂々と世界に連れていってくれた。

今、私は生きる意味を見失っている。

ポケモンは美しい思い出だけを蘇らせてくれて、BUMP OF CHICKENは変わらず私の精神安定剤。こんな奇跡のコラボレーションが実現した、少しだけ、生きる気力がぷつっと沸いた。

確かそうやって始まったんだったな、”私の人生”という、BUMP OF CHICKENとの冒険。


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